現代社会では、女性があらゆる分野で活躍し、自由に個性と能力を発揮できます。88年前、第2代学長であった安井てつは、このような社会の到来を見通して、「数学を中心とした数理科学の素養を持つ女性は、より多くの活躍の場を見い出せる」、だから「女性にこそ数学を」と考え、私立女子大学初の数学専攻部を創設しました。この精神は現在にも引き継がれ、学生の自主性を尊重した多角的なカリキュラムのもと、数理科学的思考の訓練を通し、物事を論理的に判断し決断する力を養う教育が行われています。
数理科学科 数学専攻
女性にこそ数学を”伝統の精神とともに 論理的な判断力、決断力を備えた女性を育てます。
学びのポイント
理論から応用まで広く学べる充実のカリキュラム
現代の科学技術の基盤である数学を基礎から体系的に学びます。1年次の「微分積分学」と「線形代数学」から始まり、段階を追ってステップアップ。現代数学を体系的に学ぶカリキュラムを設定しています。2年次以降は数学の他、情報学や自然科学系科目まで興味に応じて幅広く履修することも可能です。
数学を通して論理的かつ柔軟な思考力を養う
現代の男女共同参画社会では、今までにも増して理系の女性の活躍が求められています。数学は、その論理性や一般性のためにさまざまな分野に応用できます。数学を学ぶことによって培われる論理的かつ柔軟な思考力は、人生の色々な場面で必ず役に立つはずです。
数学と情報の教員免許の取得が可能
中学校・高等学校の「数学」だけでなく、高等学校の「情報」の教員免許も取得できるように科目が配置されています。情報科目は、基礎から応用まで豊富なカリキュラムの中から自由に履修でき、教員免許だけでなく、「基本情報技術者」などの資格試験にも活かすことができます。
社会と暮らしを支える数学のチカラ
微分積分が物体の運動を正確に記述するために生まれたように、数学は理工学分野で必要不可欠な「言葉」としての役割を担っています。近年では、代数学を基礎とする暗号という数理的技術が、インターネットの通信機密保持に用いられるなど、私たちは暮らしの随所に数学の恩恵を受けています。
カリキュラム
数学専攻は、言語研究の基礎を土台に、言語の習得や教育、言語と社会・文化との関わり、世界の中の言語や社会の多様性を学ぶことを通して、分析能力、問題解決能力を養い、よりよい未来社会の構築に貢献できる人物の育成を目的とする。
4年間のカリキュラム概要
数理科学科 数学専攻の主な授業内容
代数学(群と対称性・抽象代数学)
線形代数学Ⅲ
線形代数は、数理科学全体の基礎として重要です。この授業では、線形代数学Ⅰ・Ⅱで学んだ知識を、長さを備えたベクトル空間に適用します。正規直交基底の構成法、長さを変えない線形変換としての直交行列の対角化など、線形代数学のさらに深い内容を学びます。
幾何学(位相幾何学・結び目理論)
グラフ理論
ある集合から別の集合の適当な2元部分集合族への写像が定める組み合わせ構造をグラフといい、これを離散数学の立場から研究する分野をグラフ理論と呼びます。この授業では、グラフ理論の基礎事項について解説するとともに、幾つかの代表的な応用例を紹介します。
解析学(微分方程式・関数解析)
連続と極限
連続関数のいくつかの基本的な性質は、感覚的にはあきらかに思われるが、実は、実数が“つながっていること(”実数の連続性)に深く結びついています。授業では、実数の連続性から連続関数の性質を導く議論を論理的に展開します。
応用数理学(数理統計学・確率解析)
確率統計Ⅰ
数学の1分野としての確率論の理論体系を理解した上で、確率にまつわる種々の計算ができるようになることを目指します。具体的には、確率空間や確率変数の分布などの概念を学んだ後、期待値、分散、共分散などの概念とその計算法を学びます。
専任教員(専攻の科目を担当する教員)
2017年度卒業研究題目より
- ・複素解析の理論と応用
- ・フーリエ解析とその応用
- ・符号理論の基礎
- ・2次元の合同変換群と繰り返し模様
- ・結び目理論
- ・空間グラフ理論の研究
- ・時系列解析
数学専攻で取得可能な資格
数学専攻の学生は、所定の課程を修了することで、以下の資格を取得できます。
また法にもとづく免許制度はありませんが、日本語教員養成のための課程も設置しています。
学科 | 専攻 | 教育職員免許状 | 学芸員 | 日本語教員養成課程 | 社会調査士 | 認定心理士 | |
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中学校教諭一種 | 高等学校教諭一種 | ||||||
数理科学科 | 数学専攻 | 数学 | 数学・情報 | ● | ● | ― | ― |
大学紹介
学部・大学院
- 現代教養学部2018
- 現代教養学部2017
- 大学院合同研究科会議議長メッセージ
- 大学院 - 人間科学研究科
- 大学院 - 理学研究科
- 特別聴講学生制度(博士前期課程対象)
図書館・各種センター
研究
-
研究所・学会
- 比較文化研究所
- 女性学研究所
-
丸山眞男記念比較思想研究センター
- 概要
- 講演会・公開授業等
- 丸山眞男文庫
-
刊行物
- 丸山眞男記念比較思想研究センター報告 第14号(2019年6月)トリの『センター報告』14号
- 丸山眞男記念比較思想研究センター報告 第13号 (2018年3月)
- 全事業報告書
- 丸山眞男記念比較思想研究センター報告 第12号 (2017年3月)
- 丸山眞男記念比較思想研究センター報告 第11号 (2015年3月)
- 丸山眞男記念比較思想研究センター報告 第10号
- 丸山眞男記念比較思想研究センター報告 第9号
- 丸山眞男記念比較思想研究センター報告 第8号
- 丸山眞男記念比較思想研究センター報告 第7号
- 丸山眞男記念比較思想研究センター報告 第6号
- 丸山眞男記念比較思想研究センター報告 第4・5号
- 丸山眞男記念比較思想研究センター報告 第3号
- 丸山眞男記念比較思想研究センター報告 第2号
- 丸山眞男記念比較思想研究センター報告 第1号
- Maruyama Masao Center for the History of Ideas(英文)
- 丸山真男纪念比较思想研究中心(中文版)
- 東京女子大学学会
- 研究プロジェクト
- 外部資金〜研究助成・補助金・受託研究・共同研究等〜
- 東京女子大学での研究を希望する方へ
- 公的研究費等の適切な使用・管理のための取組
- 研究活動における不正行為防止の取組
- 利益相反マネジメント
- 人を対象とする研究に関する倫理審査
- 学会開催