卒業生への学長メッセージ(『学報』2015年度第4号より)
卒業する皆様へ(学長メッセージ) 一人ひとりの「挑戦する知性」
小野祥子(学長)
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ご卒業おめでとうございます。また、ご家族の皆様にも心からお祝いと、これまで学生の学びをお支えくださいましたことに御礼申し上げます。実は、40年以上前、私自身も東京女子大学を卒業いたしました。皆様と私は今日から東京女子大学の同窓生同士ということになります。同窓生として皆様にお祝いの言葉を述べることができることを大変嬉しく思うと同時に、同窓の友として皆様にエールを送りたいと思います。
「挑戦する知性」とは?
2018年に本学は創立100周年を迎えます。それにあたって、「挑戦する知性」をコンセプトとして定めました。昨年から「挑戦する知性」プロジェクトとして、学長主催講演会、国連研修を含む授業など様々な取り組みを始めております。「挑戦する知性」という言葉には、「知識を行動につなげ、よりよい社会の実現を目指して、リーダーシップを発揮できる女性を育てたい」という本学の願いが込められています。
戦後70年が経過し、男女共同参画社会が日本社会の目標となりました。「女性活躍推進法」が2015年に成立し、「女性の輝く社会づくり」というスローガンを目にすることも多くなりました。男性も女性も、社会で働くことが当然であるという考え方が定着するとともに、社会の発展には女性の活躍が欠かせないという認識も広まっています。女性をもっと活用していくという方向が社会全体の認識となり、今後女性が活躍するチャンスが確実に増すでしょう。ただし、「女性の輝く社会」といっても、まだまだ女性にとっての現実は厳しく、結婚、出産などライフイベントと向き合いながら社会と関わっていくことは容易なことではありません。そのなかで、女性はどのようなリーダーシップを発揮することができるのでしょうか?
昨年末12月24日のクリスマスイブの日に、創立100周年記念事業の一つとして、企業で働く東京女子大学OGをファシリテーターとして、在校生17名(募集に応じて参加した学生)の参加を得て、ワークショップを開催しました。テーマは、100周年に向けて「OGと共に考える将来に向けてのアクションプラン」です。その中で、「東女生が備えるべき『挑戦する知性』とは?」というディスカツションがなされました。あるグループからの報告の中で、「挑戦する知性」を持った「輝く女性」にとって大切なのは「内面的輝き」を持つことであるという議論がなされたそうです。外側から見た華やかさとは別の、日々の内面的充実があってこそ、女性として初めて輝くことができる。まさに、「その通り」と私は思いました。このワークショップでは、熱心なディスカッションが一日を通して行われました。そして、学生たちがまとめた結論は、「自分のためだけでなく社会のために挑戦する(社会のために役立つことをする)ことでした。また、新しいリーダー像としては、「ただ強引にぐいぐい人を引っ張っていくのではなく、互いに高め合う活躍の仕方が『挑戦する知性』に相応しい」と提案しています。これはこのワークショップの素晴らしい成果だと思いました。これこそが、「女性のリーダーシップ」といえるのではないでしょうか。他者と認め合い、柔軟性を持って、相互に高め合いながら一つのゴールを達成することのできる女性。学生たちが到達したこの貴重な結論を皆様に是非紹介したいと思った次第です。皆様もこのような「女性のリーダーシップ」を持って、何か社会を一歩でもよくすることに貢献してください。
(以下は『学報』本誌でご覧になれます)
キリスト教主義にもとづく人ひとりを大切にする人格教育
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