人間の安心と信頼、きずな、つながり、共生、福祉、平和などの理念をまとめたのが専攻名に使われているコミュニティということばの意味です。国際的な視野から一人ひとりの生活圏、いのちのつながり、幸福な人生をデザインし、コミュニティを構想することのできる女性を育てることを本専攻は目標としています。
地域実践、キャリア実践、調査など主題別の実習科目を核とし、意思決定、合意形成、問題解決のツールとしての社会科学を体得します。観光学、都市計画、法学、政治学、経営学、社会心理学、社会学など社会科学の知を、学際的に使いこなすのはどういうことか?体験的に学びます。
国際社会学科 コミュニティ構想専攻(2018年度以降入学者用)
まちづくり、ひとづくりの実践を通じて、コミュニティを構想するためのツールとしての社会科学を体得します
学びのポイント
実践的なツールの体得
実習科目を通じ体験的に学ぶ
民間企業、官公庁、地域コミュニティなどでの実践経験をもつ教員が、コミュニティにおける実習科目を指導します。ワークショップ、インターンシップなど、問題解決型の知的実践を通して、状況を判断し、問題をたて、意思を決定し、合意形成することについて、テーマ別の実習科目、ゼミや調査を通して学びます。
カリキュラム
トピックス
・コミュニティ構想、人生設計のツールを学びます
・キャリア形成やまちづくりを実践する実習科目を設けました
・年次を越えた合同の科目で学びを深めます
国際社会学科 コミュニティ構想専攻の教育目標
コミュニティ構想専攻は、社会科学を用いた実践的な学びを通して、多角的な視点からコミュニティに関する知識と理解を深め、企画立案力、政策提案力、意思決定力を身につけ、よりよいコミュニティの制度的実現と発展に貢献できる人物の育成を目的とする。
4年間のカリキュラム概要
カリキュラムの特色
- ① 最先端の研究成果を学ぶ科目
- ② 行動的で実践的な研究方法を学ぶ科目
- ③ 少人数での演習科目
- ④ 卒業研究
身につく力
- ・学びと暮らしのプロデュース力
- ・一人ひとりの生活圏を拠点とした実践力
- ・問題を立て、分析し、選択肢を整理する力
主な授業内容
コミュニティ思考
コミュニティとリスク
都市防災論、都市計画論、リスク社会論、さらにはジェンダー論、環境問題論、共生学などが扱ってきたキートピックの例解を通して、グローバル化するコミュニティのリスクについて考察します。
コミュニティ思考
ホスピタリティ論
地域社会におけるケアやサポート、住民ネットワークや共同活動、サービス産業、観光、国際支援などホスピタリティ論の広がりを例解し、コミュニティ形成とホスピタリティとの関わりを考えます。
コミュニティ思考
地域共生とイノベーション
ひとづくり、ものづくり、まちづくり、暮らしづくり、職場づくりなどコミュニティ実践において、人生においてできること、なれるものの選択肢をひろげるためのコミュニティ創造をめぐるイノベーションの問題を考察します。
法とリーガル・マインド
市民参加と法
ひとづくり、ものづくり、まちづくり、暮らしづくり、職場づくり、政治参加、国際協力、平和貢献など、現代に生きる女性が市民参加の現場において出会う法律的な諸問題の概要を学びます。
法とリーガル・マインド
公共生活と法
家族、地域、人権、職業、余暇や消費、ビジネス、子育てや教育、非行や犯罪、福祉、社会参加などの生活諸領域における法律的なキートピックを概観し、法制度の現状と課題を学び、リーガル・マインドを実践的に育みます。
法とリーガル・マインド
まちづくりと法
まちづくりと関わる法制度について、コミュニティ構想の観点から学んでゆきます。条文解釈、法解釈の方法に特化するのではなく、コミュニティ実践のなかで出会う法的な問題を知り、法律的な知識を参照する方法について学びます。
ジェンダーと人間共生
コミュニティとジェンダー
自己のアイデンティティ、家族、地域、学校、職場、国民国家、国際社会などさまざまなレベルでのコミュニティづくり、女性が直面する諸問題を分析するためのジェンダー論的な基礎を学びます。
ジェンダーと人間共生
ソーシャル・サポート
地域社会におけるケアやサポートの現状と課題、住民ネットワークや共同活動の重要性、資源開発、エンパワーメントなどについて学びます。職業やボランティアを通し、地域において活動を展開していくための基礎的な力を身につけます。
ジェンダーと人間共生
ジェンダーと法
ジェンダーをめぐる法状況について考察します。ジェンダーの視点からみた法制度の偏りを理論的に理解した上で、家庭、財産、教育、労働、犯罪など市民生活の諸領域をめぐる法制。
文化・メディア・社会心理
コミュニティと情報メディア
テレビ、ラジオその他の地域メディア、インターネットの発達にともなうSNSなどのコミュニケーション手段、コミュニティ紙などの現状について例解し、コミュニティ創造に情報メディア論の視点を生かす方法を学びます。
文化・メディア・社会心理
コミュニティと心理学
コミュニティ形成の問題を、心理学的な観点から捉え直し、公衆衛生学、産業組織心理学や社会システム論、臨床心理学などに見られるコミュニティ援助の成果にも触れながら、コミュニティ心理学を学びます。
文化・メディア・社会心理
コミュニティとリーダーシップ
コミュニティを形成するために求められるリーダーシップについて学びます。コミュニティ内に創造的なきずなを形成するために必要なモチベーション、マネジメント、意思決定、情報発信について考察していきます。
余暇ツーリズム
グローバル共生とコミュニティ
共生、平和、福祉などコミュニティの理念について、ツーリズム、余暇、レジャー、消費、ホスピタリティなどの社会科学的知見に学びながら、コミュニティ創造にグローバル共生の視点を生かす方法を学びます。
余暇ツーリズム
ツーリズムとジェンダー
観光開発の影響、ツーリスト側の行動などにおけるジェンダーの問題を理解します。そして、ツーリズムと女性の視点の関わり、観光の問題に女性の視点を活かすということの意味などについて考察します。
余暇ツーリズム
地域共生とツーリズム
地域共生の観点を基本としながら、コミュニティ創造とツーリズムの関わりについて理解します。他方で、ツーリズムにおける商業性、経済性、戦略性、イノベーション、ブランディングなどのトピックを考察します。
余暇ツーリズム
世界遺産学A
日本・アジア圏の世界遺産をいくつかとりあげて、それらの歴史的背景や文化的意義、保護と活用をめぐる諸問題について論じます。世界遺産を学ぶうえで必要となる多様な方法について紹介、世界遺産をめぐる諸問題への理解を深めます。
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コミュニティ構想専攻に関するQ&A
A.01
1年次から4年次までが選択する科目です。1つのねらいは、学び方を学ぶ道案内的な授業ということ、もう1つのねらいは学年を越えた学びのコミュニティをつくるということです。
1年次に入学してもなにをどう勉強してよいかわからない。だからこれを上級生や卒業生にインタビューしたり、他の専攻や大学の学びのあり方を調査して、研究の構想や計画をたてます。上級生の受講者は、1年次の学びに助言を与えること、さらには各種実習やゼミを経験した上での学びの総括を示すことになります。
こうした学びを多様なプロジェクトとして実施し、競い合うアリーナのような役割を果たす授業でもあります。
A.02
キャリア実践、地域実践の2通りの科目が用意されています。自治体や企業でのインターンシップなども視野に入れた科目です。2年次の後期から履修できます。観光、余暇ツーリズム、まちづくり、環境保全、災害対策、ジェンダー、市民参加、サブカルチャーなど、担当教員のテーマ別のクラスにわかれ、ワークショップを行ったり、インターンシップの指導を行ったりします。クラスによってはプロジェクト・ベースの指導を行い、成果を卒論につなげます。
A.03
社会調査士資格に必要な科目は、すべて専攻科目として履修することができます。具体的には、コミュニティ調査法、コミュニティ計測法、都市フィールドワーク、コミュニティ調査実習などの科目です。この他、他専攻開講の社会調査関連科目を履修することも可能です。
拠点実習、調査実習のどちらかを履修することは、必修となっています。
A.04
1年次から4年次まで演習は必修科目です。
1年次の基礎演習は、実践的研究計画法などとも連携しながら、大学での学びの基礎、コミュニティ構想専攻への導入を行います。前期は専攻別のクラスで学び、後期は国際社会学科他専攻と混合のクラスにわかれて学ぶことになります。
2年次の演習は、拠点実習とも連携して、テーマ別のクラスにわかれて勉強する選択能力を養うものとなります。
3年次からは、観光、余暇ツーリズム、まちづくり、環境保全、災害対策、ジェンダー、市民参加、サブカルチャーなど、担当教員のテーマ別のクラスにわかれます。
4年次は、原則として同じ担当教員のクラスで同じテーマを学ぶことになります。
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専任教員(専攻の科目を担当する教員)
卒業論文題目の例
- ・世界遺産認定をめぐるまちづくり ―地域コンセンサス形成の拠点実習をもとに―
- ・震災復興とコミュニティ形成 ―災害復興をめぐる合意形成プロセスの分析―
- ・インバウンド観光政策とまちづくり ―「地域を体験する観光交流」を考える―
- ・オリンピック開催と国際交流 ―デベロッパー企業インターンシップを手がかりに―
- ・子育てと都市コミュニティ ―高学歴女性のアンケート調査を中心に―
取得可能な資格
コミュニティ構想専攻の学生は、所定の課程を修了することで、以下の資格を取得できます。
学芸員
社会調査士
大学紹介
学部・大学院
- 現代教養学部2018
- 現代教養学部2017
- 大学院合同研究科会議議長メッセージ
- 大学院 - 人間科学研究科
- 大学院 - 理学研究科
- 特別聴講学生制度(博士前期課程対象)
図書館・各種センター
- 図書館
- キャリア・イングリッシュ・アイランド
- エンパワーメント・センター
- CALL学習センター
- 心理臨床センター
- キリスト教センター
- ボランティア・ステーション
研究
-
研究所・学会
- 比較文化研究所
- 女性学研究所
-
丸山眞男記念比較思想研究センター
- 概要
- 講演会・公開授業等
- 丸山眞男文庫
-
刊行物
- 丸山眞男記念比較思想研究センター報告 第15号(2020年7月)トリの『センター報告』15号
- 丸山眞男記念比較思想研究センター報告 第14号(2019年6月)トリの『センター報告』14号
- 丸山眞男記念比較思想研究センター報告 第13号 (2018年3月)
- 全事業報告書
- 丸山眞男記念比較思想研究センター報告 第12号 (2017年3月)
- 丸山眞男記念比較思想研究センター報告 第11号 (2015年3月)
- 丸山眞男記念比較思想研究センター報告 第10号
- 丸山眞男記念比較思想研究センター報告 第9号
- 丸山眞男記念比較思想研究センター報告 第8号
- 丸山眞男記念比較思想研究センター報告 第7号
- 丸山眞男記念比較思想研究センター報告 第6号
- 丸山眞男記念比較思想研究センター報告 第4・5号
- 丸山眞男記念比較思想研究センター報告 第3号
- 丸山眞男記念比較思想研究センター報告 第2号
- 丸山眞男記念比較思想研究センター報告 第1号
- Maruyama Masao Center for the History of Ideas(英文)
- 丸山真男纪念比较思想研究中心(中文版)
- 東京女子大学学会
- 研究プロジェクト
- 外部資金〜研究助成・補助金・受託研究・共同研究等〜
- 東京女子大学での研究を希望する方へ
- 公的研究費等の適切な使用・管理のための取組
- 研究活動における不正行為防止の取組
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