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創立100周年記念事業「挑戦する知性」プロジェクト 学長主催講演会

言葉で伝える力(書く力)と東京女子大学の教養教育

はばたけ東女生!Part5
-盛況のうちに終了

6月30日(金)4時限に、創立100周年記念事業「挑戦する知性」プロジェクトの一環である学長主催講演会『はばたけ東女生!Part5』として「言葉で伝える力(書く力)と東京女子大学の教養教育」を開催しました。
今回は「書く」ことのプロとして第一線で活躍されているお二人の卒業生、シェイクスピアの翻訳や演劇評論で名高い松岡和子先生と、芥川賞はじめ数々の文学賞を受賞されている高名な作家、高樹のぶ子先生をお招きし、「言葉で伝える力(書く力)と東京女子大学の教養教育」をテーマに、対談形式でお話しいただきました。
在学生を中心に約250名が参加しました。

[講師]

松岡 和子(まつおか・かずこ)氏
東京医科歯科大学名誉教授。
1942年旧満州新京(長春)生まれ。東京女子大学文理学部英米文学科卒業。東京大学大学院修士課程修了。専攻は17世紀イギリス演劇。著書(『「もの」で読む入門シェイクスピア』『深読みシェイクスピア』等)、訳書(『ハムレット』他シェイクスピアの戯曲32本、『ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ』等)多数。蜷川幸雄が演出を手掛けた「彩の国シェイクスピア・シリーズ」の開始期から台本翻訳を担当し、現在も翻訳・企画に携わっている。1995年第2回湯浅芳子賞受賞(海外戯曲翻訳部門)。
高樹 のぶ子 (たかぎ・のぶこ)氏
1946年山口県防府市生まれ。東京女子大学短期大学部教養科卒業後、出版社勤務を経て、1980年『その細き道』を「文學界」に発表、創作活動を始める。1984年『光抱く友よ』で芥川賞、1999年『透光の樹』で谷崎潤一郎賞を受賞し、『透光の樹』は、2004年映画化もされている。他、作品多数。
2001年より芥川賞選考委員ほか、多くの文学賞の選考委員を務める。2005年より2010年まで九州大学特任教授としてアジアとの文学交流プロジェクトSIAを行う。最新刊は『オライオン飛行』。2009年紫綬褒章受章、2017年日本芸術院賞受賞、2017年旭日小綬章受章。

お二人の、初対面とは思えない息の合ったエネルギッシュなやり取りに、時間があっという間に過ぎていきました。

400年前のシェイクスピアの芝居が、今を生きる人の身体を通して語ることにより、現代の芝居になる、という松岡先生のお話。身体感覚を伝えることが人間を伝えることで、それが文学の神髄であるとの高樹先生のお話。
「書く」という行為は、実は私たちの身体、五感を通しての表現であることが実感できました。

戯曲の翻訳と小説という形こそ違え、「言葉を通して人から人へ伝える」というお二人に共通する強い思いに圧倒されました。

参加者全員が、貴重で幸せな体験を共有できたひとときでした。
『学報』第2号(8月30日発行)もぜひご覧ください。

チラシはこちらpdf

大教室はあらゆる世代の方でほぼ満員に。

お話は子供時代・学生時代の体験から現在のお仕事まで。

「まさに芸術とは選択と断念の連続ですよね」と高樹先生。

翻訳の妙を具体的に板書で説明された松岡先生。

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