嘱託講師
イソベ サトミ
磯部 理美
現代教養学部 国際英語学科 国際英語専攻
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- 主な担当授業・演習
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- 1年次演習
- Research Project for Study Abroad
- 英語文学演習(比較文学)
- 翻訳入門演習
- Reading II A, B
- Academic Discussion SkillsA, B
- Academic Reading Skills B
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- 所属学協会・プロジェクト
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- 英語圏児童文学会
- ASLE-Japan 文学・環境学会
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- 書籍等出版物(単著・共著)
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- 『ルーシー・ボストン──館の魔法に魅せられた芸術家』(共著、国書刊行会、2022年)
- 『Lucy Boston: An Artist in Everything She Did』(共著、Oldknow Books、2021年)
- 『クリティカル・ワード 文学理論 : 読み方を学び文学と出会いなおす』(共著、フィルムアート社、2020年)
コメント
もしあなたが、過去にタイムスリップして、その時代に生きていた人に出会えたなら、どんな話をするでしょう?──そんなの不可能でしょ、と思うかもしれません。でも実は、まったく不可能というわけではないんです。その方法の一つは、過去に生きた誰かが書き残した言葉を読むことです。
文学研究のおもしろさは、誰かの想像力/創造力により書かれた作品を通して、別の世界に足を踏み入れることができること。それが児童文学であれば、あなたが子どもの頃に感じていた言い表せないような感情と胸の奥で再会できるかもしれません。それがファンタジーであれば、思いもよらないような胸が踊る冒険に足を踏み入れることだってできます。さらにそれが別の言語で書かれていれば、別の国で生きる人々の日常やそこで経験される微細な感覚が、生き生きと立ち上がるでしょう。
私はイギリス児童文学の研究のなかで、過去に生きた様々な人々とテクストを通して出会い、人間とは何か、生きるとはどういうことか、そういった普遍的な〈問い〉に向き合ってきました。この魅力的な「タイムスリップ」を繰り返すことで、自分が生きているこの世界そのものと仲良くなれる気がしています。もちろんそれには、しかるべき技術——言葉を操る力が必要です。誰かの手によって書かれたテクストをじっくりと味わうことを通して、みなさんもそれぞれの〈問い〉に向き合ってみませんか?