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東京女子大学

TWCU SSプロジェクト

※この取り組みは2021年度で終了しています。

TWCU SSプロジェクトについて

2020年、大学生の生活は大きな変化を強いられました。キャンパスでの学び、対面での師との議論、友との直接的交流がない日々、“当たり前”だった大学生活が叶わなくなりました。授業や課外活動での行動規制に加え、アルバイト収入が減少した学生も多く、苦しい毎日でもありました。
こうした中、東京女子大学では、学内での業務に携わってもらうことで学生を支援する、TWCU SSプロジェクトを実施しました。本学の校章にちなんで名付けられたプロジェクトです。校章は、SとSの文字を組み合わせ、Service and Sacrificeの精神を表して、初代学長新渡戸稲造先生のお考えを反映しています。犠牲と奉仕は、表出する行動だけでなく、制御する行動からも生じます。大切な人を守るため、未来を手に入れるために自らの行動を律し、「大学とつながること」「誰かのためにできること」を実践する東女生をサポートしていくことを願って、スタートしました。 オンライン授業の補助、図書館でのサービス、学びを深める図書の紹介、1年生対象のイベントや受験生へのサポートなど、これまで、のべ620人以上の学生が参加してくれています。ありがとうございました。
これからも、東京女子大学では、学生のみなさんをサポートできるよう、本プロジェクトを継続していきます。詳細については、今後、公式サイトやツイッター等でお知らせします。みなさんの積極的な参加をお待ちしています。 
(副学長(当時)/コロナ対策班長 唐澤 真弓)

参加者の声

「オンライン授業をサポートしました」
数学専攻4年(当時) Tさん

(勤務部署:情報理学専攻  担当業務:オンライン授業サポーター)

私は4年生の後期に、オンライン授業サポーターを3コマ行いました。
主な業務は、Zoomの入室管理やチャットでの出席状況の集計、授業進行の時間管理です。
オンライン授業では入退室時間が決まっており、休憩時間もアナウンスする必要があるため、時間管理を徹底しました。また、出席状況の集計はミスがあってはならないので、必ず2回以上チェックし、途中入退室の受講生の管理はより一層注意するなど、見落とし防止のための工夫を取り入れました。オンライン授業サポーターでは、自分の履修していない授業を聞くことができて、知識の幅が広がる上、先生と受講生両方の目線から授業を見つめる経験ができます。新型コロナウィルスの影響で、対面でのコミュニケーションの機会が減ってしまいましたが、オンライン授業サポーターをやってみて、このような新しいコミュニケーションの形を体験することができました。 
  • 授業担当 安藤先生より

    Tさんには学科科目「数理化学」でオンラインサポーターをお願いしました。遠隔授業では、通信環境のトラブルのために授業の途中で学生がZoomから落ちてしまい、再度アクセスして来る事例が意外と多く発生します。講師が授業に熱中していると入室待ち状態にある学生に気づき難いので、サポーターの存在はとても重要で助かりました。出席確認や休憩時間アナウンスなども含め、細かい点であってもサポートがあるとないとでは授業への集中のしやすさが格段に違います。Tさんは隣の専攻なのでこの授業は正規では受講していませんでしたが、興味を持って聞いてくれたと知って嬉しく思います。単位取得のプレッシャーなしに授業を聞くのも意外と良いことかも知れませんね。

「新入生に学内を案内しました」
コミュニティ構想専攻3年(当時) Aさん

(勤務部署:コミュニティ構想専攻  担当業務:キャンパス開放日(Freshman’s Day)におけるキャンパスツアーアシスタント)

私は、コロナ禍でそれまで一度もキャンパスに入ることのできなかった新入生向けのイベント「キャンパス開放日(Freshman’s Day)」で、自専攻の1年生に学内を案内するアルバイトをしました。本学の1年生と会った時にまず驚いたのが皆さんあまり緊張していなかったことです。オンライン授業になり、新入生同士全く会えない状況ではありましたが同じ授業をとっていたり、SNSでつながっていたりなど各々で交流があったようです。学内のツアーでは案内人の私もなかなか知らないような場所に行けて非常に新鮮でした。またテレビドラマで見るような、キャンパスならではの大教室に学生たちを案内すると、非常に目を輝かせていたのが印象的です。現在も不安な状況ではありますが、このイベントを通して、学生生活に少しでも希望を見出してもらえたのではないかと思っています。さらに私自身も、キャンパスの良さであったり、学校の生い立ち、東京女子大学の魅力だったりを言葉にすることで、本学で学べることがいかに貴重なものであるか改めて気づくことができました。
  • コミュニティ構想専攻主任 伊奈先生より

    一年生たちは、SNSなどを通じて事前にいろいろ相談していました。積極的な姿に驚きました。初めての対面が本当に楽しみだったようです。グループワークに慣れ親しんだ二年生、三年生は、その場であっという間に段取りを決め、企画を成功させました。上級生の頼もしい姿は、キャンパスの風景とともに一年生の話題になっていました。こうした学年を超えた学びをこれからも育ててゆきましょう。みなさんほんとうにありがとうございました。

「オープンキャンパス用動画を作りました」
歴史文化専攻2年(当時) Hさん

(勤務部署:広報課  担当業務:Webオープンキャンパスの動画作成)

私は「12月からの東女入試対策体験記 センター試験+一般入試」というプレゼン動画を作成しました。正直なところ、高校生の皆さんとお会いすることができない状況で、「求められている情報は何か」「わかりやすいか」と想像を頼りに、プレゼンのテーマや内容、スライドのデザインを決めていく作業に難しさを感じました。一方で、広報課の方からいただいたアドバイスや東女での様々な経験(オンラインイベントでプレゼンを聞く機会が多くあったこと、新入生向けの企画、サークル活動に参加したこと)がつながり、プレゼンを修正していくうえでのアイデアとなることに楽しさを感じたことも印象に残っています。最終的には、この業務の難しさと楽しさによって、相手の視点に立つことを前提に、これまでの経験で得たものを生かして、よりよいものを目指そうという意識が明確になりました。この意識を軸に、SSプロジェクトや学生広報スタッフとしての活動をはじめ、東女の多様な取り組みに積極的に参加していくことで、今回の経験を還元していけたらと思っています。 
  • 広報委員長 光延先生より

    広報という仕事は、自分の伝えたい内容と相手が求めている情報の誤差をできるだけ少なくすることが大切です。そのことをHさんにお伝えしたところ、受験生がこのスライドを見る時期や心境を想像して、見るひとの視点に沿ったプレゼンに修正してくれました。対応もとても早かったです。この経験は社会に出たときにも、きっと生かされると思います。今後も本学の魅力をともに発信していきましょう!

「図書館のイベント運営を手伝いました」
日本文学専攻3年(当時) Tさん

 (勤務部署:図書館課 担当業務:「図書館とつながろう!」企画補助)

私は、東京女子大学図書館主催「図書館とつながろう!」企画の「“方言チャート”を検証しよう」にアシスタントとして参加しました。これは日本文学専攻の篠崎晃一先生の進行により「方言」をテーマに語り合うオンラインイベントです。東は福島県、西は徳島県出身の学生が、上京して初めて「方言」だと知った言葉のエピソードやユニークな「お国言葉」を、地域特有の文化も交えて和やかに紹介し合いました。私は所属する篠崎ゼミでの方言調査について、方法等を説明しました。このイベントではコロナ禍にあって巣ごもり生活が続く中、方言を通じて各地を訪ね、その魅力に触れることができたような思いがしました。また、全国から学生が集まる大学には「言葉」も集まってきているという面白さを実感しました。キャンパスに通うことが叶わない状況下でも、このSSプロジェクトを通して大学の活動に協力することで、学年や専攻、地域を超えた学生との充実したつながりを得ることができました。

  • 図書館長(当時) 篠崎先生より

    コロナ禍で切実に感じたのは「みんなでつながりたい」という思いでした。基本的には個人利用の図書館ですが、通常の図書館学生アシスタント同様、今回のSSプロジェクトにおいてもアシスタント学生が潤滑油の役割を果たし、企画を支えてくれました。

これまで募集したアルバイト業務

2020年7月にプロジェクトを立ち上げて以降、主に次のような業務のアルバイトを募集しました。
  • オンライン授業サポーター
  • キャンパス開放日(Freshman’s Day)運営サポート
  • 入試アルバイト
  • WEBオープンキャンパスサイト用動画作成
  • 新着資料図書装備の補助業務
  • 図書館蔵書点検
  • 「図書館とつながろう!」実施補助
  • 過去の卒業論文のPDF化
  • 上級生による下級生向けチューター
  • 専攻ブログ記事作成
  • 女性学・ジェンダー研究に関する「おすすめ図書」紹介原稿執筆