比較文化研究所 公開講演会 『SPレコードを哲学する』
Tue.
東京女子大学 講堂
SPレコードは「音の缶詰」である。蓄音機で再生すると、「過去」が時間と空間を越えて「いまここ」に蘇る。それは、例えば、100 年前のクライスラー(Vn)やカザルス(Vc)を現在に召喚する魔法のようでもあり、1930年代のパリの空気とともにシャンソンが、昭和初期の歌舞伎役者の名せりふが、ありありと出現する。
人類は十九世紀末に、レコードと蓄音機によって、初めて<音>を記録・保存することができるようになった。それまで<音>はその時その場だけに属していて、未来永劫消えさってしまうものだった。その後、我々はさまざまな記録装置をデジタル的に高度に発展させた。過去の音や光景は<現在>と区別なくシームレスに連続して、無時間性の中に存在するようになっている。
だからこそ、いまここで<過去のまま現在に出現する>という蓄音機の魔法を、会場で実際に SPレコードを再生しながらじっくりと味わいなおしてみよう。
人類は十九世紀末に、レコードと蓄音機によって、初めて<音>を記録・保存することができるようになった。それまで<音>はその時その場だけに属していて、未来永劫消えさってしまうものだった。その後、我々はさまざまな記録装置をデジタル的に高度に発展させた。過去の音や光景は<現在>と区別なくシームレスに連続して、無時間性の中に存在するようになっている。
だからこそ、いまここで<過去のまま現在に出現する>という蓄音機の魔法を、会場で実際に SPレコードを再生しながらじっくりと味わいなおしてみよう。
イベント概要
- 日時
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2024年6月25日(火)14:55~16:25(開場14:15)
- 講師
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黒崎 政男 氏(東京女子大学名誉教授)
- 場所
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東京女子大学講堂(定員500名)
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聴講無料 申込不要 直接会場へ