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東京女子大学

大学院合同研究科会議議長メッセージ

開かれた真の教養に裏付けられる知の研究者・専門家の育成と研鑽の場

東京女子大学大学院の目的は、開かれた真の教養に基づく知を究める研究者・専門家を育成し、学生が教員と一緒に積極的に研鑽を積む場を提供することです。
教養とは、「隣人愛」を肯定する「キリスト教精神」という本学の教育理念の根本にも深く関わり、他者や社会そして世界に向け開かれるべきものです。この教養を介することによって、各人の進める専門研究はより広い学問的・社会的文脈に適切に関連づけられるだけではありません。逆にその様な広い文脈から得た多層的な知見によって自らの研究を一層深め、応用力に富み柔軟な研究姿勢を身につけることができます。この目的のもとに、人間科学研究科では、博士前期課程・後期課程ともに複数の分野・領域にまたがる共通科目を設置しています。中でも博士後期課程では研究科共通科目としての「比較文化」そして「女性学」によって、多様な文化を受容する姿勢と男女共同参画社会を率先して実践する能力を培います。理学研究科の博士前期課程・後期課程でも、理論数理学と隣接の自然科学分野を含む応用数理学の二分野を密接に関連させることで、専門領域の深い見識と自然科学に関わる幅広い視野をもつことができます。

本学大学院は、小規模かつ多様性に富む環境で、充実した研究・研鑽の場を学生の皆さんに提供します。小規模であることは、学生同士のそして学生と教員との積極的な議論を可能にする学問の共同体に自分が属していることを、皆さんに強く実感させてくれます。また、それは多様な場でもあります。文系・理系の二つの研究科の多くの専門研究に優秀な教員スタッフを揃えているだけでなく、少なからぬ数の女性教員の存在は皆さんにとっての自らの将来の研究者・専門的職業人の貴重なロール・モデルを提供するでしょう。博士後期課程の男子学生にとっても、同じ土俵にいる女性研究者・専門家をより良く理解し彼女達と議論する、またとない手がかりとなります。また、この案内の修了生・在学生からの複数の紹介にもある様に、一度社会に出た後に研究を改めて熱く志す皆さんにも本学大学院は広く開かれています。

研究の疲れを癒す自然に恵まれた美しいキャンパスで、共に切磋琢磨しつつ主体的に研究する仲間として、研究の楽しさを共有できる学生の皆さんとの出会いを私たち教員も待ち望んでいます。

大学院合同研究科会議議長
安藤 耕司