教授
イマイ ヒサヨ
現代教養学部 人文学科 日本文学文化専攻
平安時代の文学 / 源氏物語 / 和歌 / 日記文学 / 物語文学
平安時代の、和歌、日記文学、歌物語、物語文学などさまざまな文学作品を対象に研究している。とりわけ『源氏物語』を中心に据え、漢籍和歌といった平安時代の多様な言語生活から作品が作られる現場を考えている。
『源氏物語』『狭衣物語』といった平安時代の物語文学について、当時のことば、慣習、価値観、文化に即して読み解くことを目指している。近年は、『狭衣物語』の変容を通じて、書写過程の動態にも関心がある。
今から1000年も前の社会。そこでの「当たり前」の多くは、当たり前だからこそ詳しく書かれず、消えてしまいました。建物(邸)、装束(染めや織り)、音楽(雅楽や謡)などは、現在断片的に残るものを元に推定するしかないわけで、「前代」を大事に継承する意識が鎌倉時代ぐらいから発達したものの、それまでの200年ほどで変化し失われたり、その後の800年ものあいだに継承しきれずに消えたものも多い。そういった歴史の彼方に消えた「当たり前」を、文学作品や周辺資料をもとに想像力豊かに考え、その作品の現場を考えることを目指しています。階級社会に生き、大陸の文化や文学への強い憧れをもち、自分たちの言語を書き残す意識や技術は発達途上で、読む本は少なく貴重で、ゆったりした時間を生きている人々の文学をどう読み解くか。それを想像する過程を通じて自分たちの当たり前——文章を書く、読む、想像する、思いを人に伝えるかけがえなさを考えています。
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今から1000年も前の社会。そこでの「当たり前」の多くは、当たり前だからこそ詳しく書かれず、消えてしまいました。建物(邸)、装束(染めや織り)、音楽(雅楽や謡)などは、現在断片的に残るものを元に推定するしかないわけで、「前代」を大事に継承する意識が鎌倉時代ぐらいから発達したものの、それまでの200年ほどで変化し失われたり、その後の800年ものあいだに継承しきれずに消えたものも多い。そういった歴史の彼方に消えた「当たり前」を、文学作品や周辺資料をもとに想像力豊かに考え、その作品の現場を考えることを目指しています。階級社会に生き、大陸の文化や文学への強い憧れをもち、自分たちの言語を書き残す意識や技術は発達途上で、読む本は少なく貴重で、ゆったりした時間を生きている人々の文学をどう読み解くか。それを想像する過程を通じて自分たちの当たり前——文章を書く、読む、想像する、思いを人に伝えるかけがえなさを考えています。