教授
イマイ ヒサヨ
今井 久代
現代教養学部 人文学科 日本文学専攻
【2025年度〜】 現代教養学部 人文学科 日本文学文化専攻
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- 主な担当授業・演習
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- 日本の文学(古典)A
- 日本の文化(古典文化)
- 日本中古文学演習
- 人文学入門
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- 所属学協会・プロジェクト
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- 中古文学会
- 日本文学協会
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- 書籍等出版物(単著・共著)
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- 単著『源氏物語構造論ー作中人物の動態をめぐって』(風間書房、2001年)
- 編集協力『源氏物語(一)~(四)、(七)、(九)』(岩波文庫、2017~2021)
コメント
今から1000年も前の社会。そこでの「当たり前」の多くは、当たり前だからこそ詳しく書かれず、消えてしまいました。建物(邸)、装束(染めや織り)、音楽(雅楽や謡)などは、現在断片的に残るものを元に推定するしかないわけで、「前代」を大事に継承する意識が鎌倉時代ぐらいから発達したものの、それまでの200年ほどで変化し失われたり、その後の800年ものあいだに継承しきれずに消えたものも多い。そういった歴史の彼方に消えた「当たり前」を、文学作品や周辺資料をもとに想像力豊かに考え、その作品の現場を考えることを目指しています。階級社会に生き、大陸の文化や文学への強い憧れをもち、自分たちの言語を書き残す意識や技術は発達途上で、読む本は少なく貴重で、ゆったりした時間を生きている人々の文学をどう読み解くか。それを想像する過程を通じて自分たちの当たり前——文章を書く、読む、想像する、思いを人に伝えるかけがえなさを考えています。