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東京女子大学

准教授

タマイ タカシ

玉井 隆

現代教養学部 国際社会学科 国際関係専攻

研究キーワード

文化人類学 / アフリカ地域研究 / グローバル・ヘルス / ケア

研究分野

医療人類学 / アフリカ地域研究

研究テーマ

西アフリカにあるナイジェリアという国を対象に、医療や公衆衛生について、人々の生活や文化という観点から研究をしています。これまでCovid-19、マラリア、ポリオといった感染症に対する人々の経験と実践、また最近は精神疾患を抱えたり暴力被害にあったりした人々の生とケアについて考えています。

コメント

世界には、辛く悲しい思いをしたり、悩み苦しい思いをしたりする人びとがたくさんいます。私の研究の課題は、(1)なぜ困難な状況下に置かれた人びとがいるのか、そうした人々が暮らす社会の仕組みを検証すること、(2)そうした状況下における人々の生の様式を、フィールド調査から具体的に見出すこと、(3)以上の作業を通して、これからの世界の在り方を構想し、社会に提言することです。
こうした研究を進めるには、現場で「当たり前」を疑う力が、まずは必要だと思っています。自分が学び・経験してきたことをあえて一旦脇に置き、「なんでこんなことになるのか?」「どうやってそれを行っているのか?」などと自分に問いかけるのです。これはとても大変ですが、重要な作業です。自分が無意識に持っている、「物事は・人間はこうあるべき」という価値観を、意識的にずらすことで、異なる社会の論理に気づくという経験です。大学4年間の学びを通して、世の中の「当たり前」を疑い、違った視点で世界を探求する力を養ってください。

  • 主な担当授業・演習
    • 文化人類学Ⅰ・Ⅱ
    • 民族と世界
    • 演習(文化人類学)
  • 所属学協会・プロジェクト
    • 日本アフリカ学会
    • 日本文化人類学会
    • 日本国際政治学会
  • 書籍等出版物(単著・共著)
    • 『ようこそアフリカ世界へ』(遠藤貢・阪本拓人(編)、共著、昭和堂、2022)
    • 「ナイジェリアにおけるCOVID-19の経験—ロックダウン下において生起する暴力—」(『アフリカレポート』59:28-41、単著、アジア経済研究所、2021)
    • 『治療を渡り歩く人びと—ナイジェリアの水上スラムにおける治療ネットワークの民族誌—』(単著、風響社、2020)
    • 『新世界の社会福祉11 アフリカ/中東』(牧野久美子・岩崎えり奈(編)、共著、旬報社、2020)