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東京女子大学

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[プレスリリース]

ラプラス作用素の固有値に関する形状最適化問題を計算機援用証明により解決 - 太鼓の音と形状の関係性に迫る -

Fri.

東京女子大学数理科学科の劉雪峰教授と新潟大学自然科学研究科大学院生の遠藤凌輝は、計算機を用いた精度保証付き数値計算法、特に固有関数の誤差評価に関する最新理論を利用し、多角形領域におけるディリクレ境界条件、非斉次ノイマン境界条件の形状微分に対する厳密計算法を確立しました。さらに、当該計算法を用いて、1950 年代にG.ポリアらによって解決された三角形領域におけるディリクレ固有値の形状最適化問題を計算機援用証明という新たな手法によって再解決し、さらに実用問題に関わる非斉次ノイマン境界条件をもつ固有値の形状最適化問題を解決することによって、数値解析手法のひとつである有限要素法の誤差定数の挙動を明らかにしました。

本研究成果のポイント

  • 過去10年に劉雪峰教授らが開発した固有値・固有関数に対する厳密数値計算の理論を用いて、これまで計算が困難だった固有値の形状微分に対する厳密計算法を確立しました。
  • 開発した形状微分の厳密計算法を用いて、一定の直径をもつ三角形領域の中でラプラス作用素のディリクレ第1固有値が最小となる形状の最適性をディリクレ・非斉次ノイマン境界条件のもと検証しました。
  • 開発された計算機援用証明は既存の理論的方法とは異なり、境界条件に依存しない解析手法を採用しています。このため、従来の理論的手法では困難であった複雑な境界条件を持つ固有値に関する形状最適化問題の解決に成功しました。
詳細は以下のプレスリリースをご覧ください。