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東京女子大学

『学報』2016年度第3号NEWSより抜粋

「韓日交流作文・フォトコンテスト2016」にて本学学生が受賞しました

2016年5月~6月に開催された「韓日交流作文・フォトコンテスト2016(駐日韓国文化院主催)」において、人間科学科コミュニケーション専攻2年小川美菜さんが「韓国語川柳・俳句部門」で優秀賞を受けました。授賞式は、7月30日に駐日韓国大使館 韓国文化院にて行われました。
韓国語川柳・俳句は日本語と同様にハングルを使って五・七・五の17文字で描写をします。優秀賞に選ばれた小川さんの作品は「한류드라마 중얼중얼 따라하며 밤새 중인공(韓流ドラマぶつぶつと真似して一晩中主人公)」というもので、韓流ドラマの主人公になりきって真夜中にセリフをつぶやきながら勉強するほほえましい様子が描写されています。
また、国際社会学科国際関係専攻4年福田静佳さんが「韓国語エッセイ一般部門」で入選しました。

本学藤野裕子准教授が「藤田賞」を受賞しました

地方自治、地方財政および都市問題に関する優秀な研究に贈られる第42回「藤田賞」に、人文学科史学専攻藤野裕子准教授の著書『都市と暴動の民衆史 東京・1905-1923年』が選ばれました。

秋山虔先生を偲ぶ会

人文学科日本文学専攻教授 今井久代 Hisayo Imai

昨年11月に92歳で逝去された『源氏物語』の碩学、秋山虔先生を偲ぶ会が、2016年9月25日学士会館にて、ご交流の深かった方、講筵に連なり得た者たちが一同に会して催された。秋の長雨が続くなか、奇跡のように晴れやかな陽が注ぎ、先生を偲ぶ人々を温め励ますかのようなひとときであった。先生は1984年4月より8年間本学で教鞭を執られ、また奥様は本学の卒業生でもある。冒頭、『源氏物語』への思いを語られる先生の懐かしい映像が流れ、続いて開陳されたゆかりの方々のお話は、いかに先生が平安文学、『源氏物語』を愛し真摯に向き合っておられたか、また文学の豊穣に心惹かれ、共に分け入ろうとする私たちに、いかにひたむきで深い心を注がれていたかを物語るものばかりであった。ときに鋭く士のように(先生は鶴田浩二に似ておられた)、また含羞を滲ませ好奇心に満ちて、ひとすじに歩んで残してゆかれたご遺徳に共に思い、ご縁の有り難さを改めてかみしめた会であった。

「学生研究奨励費成果発表会報告」

学会常務委員長 発表会司会者 白井恵一 Keiichi Shirai

東京女子大学会では、学生が自主的に行うグループ研究に年2回「学生研究奨励費」を出しています。テーマを決め、学年・専攻の違いを越えて集まり、自主的に調査研究を行うことができるのです。必要な助言を教員から受けたり、また発表会では、自分たちの研究の結果を他の人たちに伝えたり、論評を受けたりすることもできます。さらに年間で最優秀と認定されたグループには「学生研究奨励賞」が授与され、4月はじめに新入生の前で講演を行う栄誉が与えられます。今年6月29日に開催された報告会では、「臨床文学教育研究少女マンガにおけるヒーロー像と少女の変遷」と題された発表がありました。1980年代から2000年にかけて出版された代表的作品4点(漫画賞受賞作)をとりあげ、時代背景とヒーロー像の変化を恋愛対象となるヒロイン像の変化と相関させ、「身体接触」描写の変遷と絡めながら考察し、変わらないもの(ヒーローの性格と行動)と変わったもの(ジェンダー観)の対照を浮き彫りにした好発表でした。限られた発表時間の中で消化不良的な面もありましたが、参加者から的確な質問と論評を受け、今後の発展が期待できるものでした。