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[グローバル]

創立100周年記念事業「挑戦する知性」プロジェクト 「第1回東京女子大学タイ・ワークキャンプ」

Tue.

創立100周年記念事業「挑戦する知性」プロジェクトとして、キリスト教センター主催第1回タイ・ワークキャンプが行われました。
5月10日(水)、23101教室にてタイ・ワークキャンプ報告会を開催しました。詳しくはこちら 

動画による報告

概要

日程:2017年2月19日(日)〜28日(火)
活動・滞在場所:タイ北部チェンライ郊外にある⼭岳少数⺠族の⼦供たちが住むメーコックファーム (メーコック財団)
参加者:学生20名、引率教員2名
活動企画:東京女子大学 キリスト教センター 

活動目的

メーコックファームの子ども達と寝食を共にし、子ども達と思いっきり遊び、ワークキャンプで共に汗を流し、仕えること・捧げること(本学のSS精神)を、実践を通して学びます。小学校や少数民族の村や国境地帯(ゴールデン・トライアングル)を訪れ、異文化を体験します。お料理を手伝い、タイ料理を学びます。 

プログラム

⽇ 付 内容
2/19(⽇) ⽻⽥空港集合
2/20(⽉) バスにてメーコックファームへ
寺院・市内のマーケット視察
歓迎会
2/21(⽕) ゾウ飼育施設視察
オリエンテーション
(施設設立と現状についての説明)
⼭岳少数⺠族の集落視察
子どもたちとの交流
2/22(⽔) ミャンマー国境メーサイ・ゴールデントライアングル・
ラオス国境付近視察
2/23(⽊) ボランティアワーク(土のう造り・植林・庭の清掃)
2/24(金) ボランティアワーク(テーブル制作)
2/25(⼟) ⼦供たちとのボランティアワーク(テラス床のペンキ塗装・池の清掃・ゴミの分別・草取り・パン作り)
チェンライのナイトマーケット視察
2/26(⽇) チャペルでの活動(歌・ゲーム)/礼拝
滝で子どもたちと水遊び
お別れ会
2/27(月) 小学校視察(Ban Ruemmit School)
バスにてチェンライ空港へ
2/28(⽕) ⽻⽥空港到着後、空港にて解散
 

活動レポート

メーコックに到着して最初の三日間(2月20〜22日)は、タイ国山岳少数民族の置かれている現状を知るために様々なところに案内して頂きました。山岳少数民族の村々、かつて麻薬取引が盛んであったゴールデントライアングル、村人を貧困から救済するために設立された諸施設等。そこで肌で感じたことの全てが、ボランティアワークをさせて頂く上で必要な備えとなりました。 
2月23日(木)は、終日ボランティアワーク。メーコック川による浸食対策の護岸工事をしました。まずセメントと砂を混ぜて麻袋に入れ、川岸まで運んで土嚢造りです。その後、川岸に生えている木を切り出し、150センチ程の長さにして何十本も植林しました。広大な施設内の清掃でも汗を流しました。 
2月24日(金)、5つのテーブルを仕上げました。土木工事に汗を流した後は、木工職人、家具職人としてテーブル5つを仕上げました。電動スプレーやら、ヤスリ、刷毛などの工具をはじめて手にしたのではないでしょうか。それもまた良い経験となったことでしょう。 
2月25日(土)は、幾つかのグループに分かれて施設の必要に応えました。広大な施設敷地内清掃、ゴミの山に入ってのゴミの分別、草取り、テラスの床のペンキ塗り、メーコックに訪れてからずっと気になっていた池の掃除、アノラックさんとともにパン作りのお手伝い等。 
2月26日(日)、日曜礼拝を子供たちと守り、午後には近くの滝で水遊び。夜に持たれたフェアウエルパーティーでは、学生たちがそれぞれに日本から子供たちのために用意してきたプレゼントの贈呈式もしました。 
2月27日(月)、メーコックで生活する子供たちが置かれている現状について、彼らのお母さんとしてお世話して来られたアノラックから詳しくお話を伺いました。屈託のない笑顔の陰に、辛く悲しい現実があることを知らされるとともに、メーコックファームがこうして設立された意義を再認識させられました。
その後、彼らの通う小学校を訪れると、校長先生の出迎えを受けました。子供たちも大喜びでした。 
全行程10日間、メーコック滞在8日間、私たちは得難い経験をし、汗と涙を流し、それぞれの人生を見つめ直し、将来を展望する上で、とても大切なことを学びました。その充実した日々に心からの感謝を覚えています。コップンカー(ありがとうございました)。 

参加者の感想

引率教員

佐野正子(キリスト教学教授)
タイ北部チェンライ郊外の人里離れた川岸に、心地よい風の吹くのどかな地上の楽園のようなメーコックファームがあります。この施設には両親の離婚や貧困等の故に預けられた山岳少数民族の20名の子供たちが、母親代わりのアノラックさんと一緒に住んでいます。子供たちは人懐っこいかわいらしい笑顔で私たちを優しく包み、私たちの方が励ましと元気を与えられました。アノラックさんは、人生の全てを捧げて愛情豊かに子供たちを育てておられ、「仕えること・捧げること」を実践しているそのお姿に大きな感銘を受けました。愛と優しさに満ち溢れたこの施設で、私たちは少しでもお役に立ちたいと心から願い、積極的にワークに励むことができました。アノラックさんが「メーコックは人生を学ぶ大学」と言われましたが、まさに貴重な学びのワークキャンプとなりました。子供たちの幸せを心から祈り願っております。 


遠藤雅信(キリスト教学教授)
メーコックでのワークキャンプは学識を広げるための研修旅行、或いはボランティアワーク以上のものでした。学生達が遣わされたのは、タイ国の山岳少数民族の貧困と向き合い、キリスト教精神に基づく愛と創意をもって支援活動に従事する場所でした。悲惨な現実を前にして、学生たちは自分で何かを考え始めなくてはならないと感じたようです。そして、村民を麻薬と貧困から救済するためにはどうしたら良いのかを考え、具体的に行動したピパット先生(メーコックファーム創始者)のヴィジョンとドリームに感化されつつ、それこそ東女生として日頃から学んでいるSS精神への理解をさらに深めることに繋がりました。小さなこと、大きなこと、重労働、汚れ仕事にも真剣に取り組み、施設の子供たちを全身で愛した学生達の愛の労苦は、良き証しとなりました。

参加学生

国際社会学科2年
今回タイ・ワークキャンプに参加できたことは、私の人生の中でかけがえのないものになりました。子供たちの笑顔と元気に走りまわる姿を見て、言葉は関係なく、私たちが心を開いて接すれば、子供たちも心を開いてくれて、心と心で会話をしているような気持ちになりました。いつも笑顔で元気な子供たちの抱えている様々な事情を伺い、私には何ができるのか、これから何をしたいのかを考えることができました。子供たちと遊んだり一緒に仕事をしたこと、名前を呼んでもらえたことは、忘れられない宝物になりました。またアノラックさんからいただいた愛情も料理の味も宝物です。このキャンプを通して出会った方々は、本当の家族のように感じています。ここで経験させていただいたことは一生私の心の中に残ると思います。また絶対戻りたいと思います。


人間科学科1年
参加して良かったと心から思う。タイ・ワークキャンプで出会ったすべての人々との出会いは私の宝物となった。私たちを家族のように、大きな愛を持って迎え入れてくれたアノラックさんのように、素敵な大人になりたい。子供たちのように、苦しい過去を持ちながら、見ず知らずの外国人の私たちと元気に接してくれる、そんな大きな強い心を持ちたいと思った。私が子供たちにしてあげたいと思っていたことは、愛情をたくさん注いであげることだった。しかし子供たちは私以上に、私たちに対して優しい愛を注いでくれた。受け取ったたくさんの愛を日本に持ち帰って、私の中に蓄え、増やし、愛に満ちた女性になりたいと思った。このワークキャンプに参加できたことは、神様からのプレゼントだと思う。このプレゼントを胸に、常に考え、行動に移していきたい。