創立100周年学生参加企画 「100年目の東女生がつなぐ物語」
2018年4月~10月の間、創立100周年目に在籍している学生が中心となり、「東女100年の価値」を定義するプロジェクトを実施。
ワークショップ形式での取り組みや議論、取材、調査等を経て、最終的に成果物を一般公開しました。ワークショップは「&HAND / アンドハンド」(LINE BOT AWARDSグランプリ受賞)で話題のタキザワケイタ氏が担当。
企画に参加した学生はもちろん、その他の学生や保護者の皆さま、卒業生や一般の方にも、東京女子大学の歩んだ100年の歴史や魅力、そして現在の学生の実力と未来の東京女子大学へ受け継いでいくものを実感していただけるようなプロジェクトとなりました。
以下の活動レポートで、ワークショップや活動の様子をご紹介しています。
どうぞ楽しんでご覧ください。
ワークショップ形式での取り組みや議論、取材、調査等を経て、最終的に成果物を一般公開しました。ワークショップは「&HAND / アンドハンド」(LINE BOT AWARDSグランプリ受賞)で話題のタキザワケイタ氏が担当。
企画に参加した学生はもちろん、その他の学生や保護者の皆さま、卒業生や一般の方にも、東京女子大学の歩んだ100年の歴史や魅力、そして現在の学生の実力と未来の東京女子大学へ受け継いでいくものを実感していただけるようなプロジェクトとなりました。
以下の活動レポートで、ワークショップや活動の様子をご紹介しています。
どうぞ楽しんでご覧ください。
活動レポート
全体を通して
創立100周年に在籍している学生を中心に、4月~10月の約半年間、東京女子大学の魅力を受験生に伝えるという目的のもと企画を検討、発展させてまいりました。
成果は最終報告会の活動レポートの通りですが、参加学生の感想から、学生の自主性や想像力、実行力などを伸ばすことができる機会となったことが伺えます。
一回りも二回りも成長した学生の感想、そしてファシリテーターのタキザワケイタ氏や指導教員の渡辺隆行教授の講評をぜひご覧ください。
成果は最終報告会の活動レポートの通りですが、参加学生の感想から、学生の自主性や想像力、実行力などを伸ばすことができる機会となったことが伺えます。
一回りも二回りも成長した学生の感想、そしてファシリテーターのタキザワケイタ氏や指導教員の渡辺隆行教授の講評をぜひご覧ください。
参加学生の感想
- 受験生にどうやって魅力を伝えるかを考えるのは本当に大変だったが、実現可能性を考慮して案を考えるというのは貴重な機会だった。
- さまざまな学科・専攻、異なる学年のメンバーと活動したことで、色々な視点を得ることができた。
- 自分の専攻の学びだけでは経験できなかったものをワークショップで経験できた。
- 発案して、実行するところまで持っていく経験は、社会に出てからも役立つと思う。
- これまでは控えめな性格で、意見を言ったりするのが苦手だったけれど、東女に入ったことをきっかけに変わりたいと思い参加したが、自分が成長しただけではなく、縦のつながりもできて参加してよかった。
- 課題について解決する力、プロセスを考える力がついた。
- 卒業生の方のお話しを聞く機会がなかったので、東女への強い思い、ここで学んでよかったという思いを受け、自分もそう思いながら社会で活躍できるようになりたいと思った。
- 卒業生の方が、卒業しても東女に関わっていきたいと思っていらっしゃることがわかり、自分もそう思えるような大学生活をしたい。
- 1年だが、卒業生が卒業してから感じる魅力を、早い段階で知ることができ、ありがたいと思った。
- 卒業生が東女で培った考え方や力といったものを、受験生に伝えていくことができれば入学したいと思ってもらえるのではないかと思う。
- 4年間で東京女子大学に入学してよかったと思って卒業したいと思っていたので、今回の企画で多くの魅力に触れることができて、本当によかった。
- 高校生のために何ができるのか、ということを考えて活動してきたので、先につながるといいと思う。
ファシリテーターのタキザワケイタ氏による講評
東京女子大学の創立100周年の企画として、学生主体でワークショップをやりたいということで、「アイデア創発ワークショップ」と、アイデアやプロトタイプへの「フィードバック」を担当させて頂きました。テーマは「東女100年の価値の発見」とし、参加者は入学したての新1年生から4年生までの有志による混成チーム。
学生主体でやるということは、最終的な成果物は学生のスキルやモチベーションに依存してしまう部分が大きく、自身としてもプレッシャーや不安がありましたが、学生たちが自分ゴトとして捉えやすい「受験生に東女を選んでもらうには?」を課題にしました。
初回の「アイデア創発ワークショップ」は、レゴブロックを活用したメソッド「LEGO® SERIOUS PLAY®」で、「チームビルディング」や「理想の東女の姿を描くビジョンメイキング」を行った上で、「SWOT分析」や「リフレーミング」によって、さまざまな視点から自分たちもまだ気づいていない東女の魅力を探求していきました。レゴブロックで楽しく手を動かしながら発想することで、学年や学部を越えた1つのチームとしてまとまっていったと思います。また、卒業生によるチームもあったことで、より広い視座で発想できたように思います。最終的には、受験生の悩みに対して、東女ならではの価値で解決するアイデアを、すべてのチームで複数案を考案しました。 その後は、複数案から絞り込んでプロトタイプを制作。家族や友達などにプロトタイプを体験してもらい、アイデアが狙い通りに機能するかを検証し、その結果を7月28日のオープンキャンパスで、中間発表として共有してもらいました。アイデアは思いついたことで満足してしまいがちですが、最初のアイデアはまだまだ不完全であり、実際にターゲットからフィードバックをもらいながら、改善を繰り返して磨き上げていく必要があります。学生たちもターゲットから生の声をもらうことで、アイデアの有効性や改善すべき点を的確に掴んでいったように思います。そして、10月7日のオープンキャンパスでの最終プレゼンテーションは、どのチームも素晴らしい内容でした。すべては徹底したリサーチとプロトタイプの改善に、真摯に向き合った結果だと思います。「アイデアを魅力的に伝える」という点では、まだ改善の余地が見られたが、企画について受験生や保護者に体験いただき、評価いただけたのは、ここまでカタチにしたからであり、自信を持って欲しい。
自身としても「企画のプロでなくても、ここまでカタチにできる」というのが大きな発見でした。また、プロジェクト全体を通して、卒業生や先生、図書館の方などが非常に協力的で、「東女愛」を感じる場面が多々あったのが印象的でした。来年度以降もプログラムを改善しながら継続開催し、より多くの東女生が今回のような体験をしてもらえたら嬉しいです。また参加学生は、プロジェクトを通じて「東女の価値」に気づいていったと思います。ぜひ今回の体験や学びをこれから学生生活で活かし、「東女の魅力を発信するエバンジェリスト」として活躍していくことを期待しています。
各班講評
1班:東女なんでもお悩み相談室
受験生にとって大学選びは人生ではじめての大きな選択と決断であり、当然ながら不安や悩みだらけである。そんな根源的な課題に対して、「LINE」という受験生と大学生の共通のツールを活用することで、お悩み相談のハードルを下げている点が素晴らしい。
相談方法として「キーワード」への自動応答と、「1対1」での東女生による応答の2種類を用意することで、ライトな質問からハードな悩み相談までをカバーされている。LINEによる気軽なコミュニケーションは、東女に親しみを覚えると同時に、入学後は知り合いの先輩がいるという安心感につながり、大学選びの大きなアドバンテージとなるはずである。また、応答する東女生にとっても、大学の代表として振る舞うことで、大学への愛着が醸成される。そして、学食メニューを写真で確認できる機能は、学生や先生にとっても嬉しい機能であり、より汎用性の高いサービスにもなり得る。
東女生による応答や情報の更新などの仕組み・体制が整えば実現可能であり、高い効果が期待できる企画である。ぜひ実現を検討いただきたい。
2班: 東女生とワークショップ
初回の「アイデア創発ワークショップ」で実際に体験した、 「LEGO® SERIOUS PLAY®」 を受験生や親に体験してもらうという企画。このメソッドは、 手を動かしながら考えたり対話をすることで、自分でも気づいていない内面を顕在化し共有することに有効だが、ファシリテーションとして難易度が高く、一度体験しただけの学生に使いこなせるか、心配しながら受験生と母親が参加したワークショップを見守った。
結果的に心配は無用で、とても豊かな対話の場が生まれていた。レゴが生み出す楽しい雰囲気の中ワークシートも活用し、さらに東女生も参加者として入ることで、初対面ではなかなか聞くことができない質問や対話が行われていた。また、想定していなかった効果として、受験生と母親の間でも、普段とは違う親子のコミュニケーションが生まれおり、ワークショップ後の感想では、「娘の本心や悩みを知る貴重な機会になった」という母親のコメントもあった。
ワークショップという性格上、体験できる人数に限りがあるが、今後も継続開催していって欲しい。
3班:ロケ探♡ 東女の建物が映画やドラマのロケ地としてよく利用されている、つまり建物やキャンパスに歴史があり美しい、という他大学との明確な差別化ポイントに着目した企画。「受験生と大学」ではなく「映画・ドラマと大学」という新たな接点を発見している点が素晴らしい。
東女にわざわざ行く理由をつくり、地図を見ながらロケ地を探索し、立て看板のQRコードからHPへ誘導し、HPで詳細情報を提供する。さらには、スタンプラリー形式で景品を用意することで、キャンパス全体を回遊させたり、現地で撮影した写真はSNSに投稿され、拡散されていく。リアルとネットをうまく活用し、全体の体験フローが非常にうまくデザインされている。また、ホームページの構成や画像の読み込みスピードなど、ユーザー視点で改善が行われいる点も評価したい。
今回は著作権の都合上、ホームページに映画やドラマのビジュアルを掲載することが叶わなかったが、引き続き大学と連携し協力を得ながら、ホームページを完成させて欲しい。
4班: 親のためのQ&A冊子
受験生が進学先を決める際に、「親の意見」が大きく反映されている点に着目し、受験生の親をターゲットにした企画。「在学生が受験生の親向けに冊子をつくる」というのは、なかなかない面白い発想である。
企画にあたっては、ネットでのリサーチだけではなく、自分たちの親にインタビューを行うことで、親の立場で大学選びについてどんな不安を感じていたのか、生の声を丁寧に集めていっている点を評価したい。
一般的な大学からの親向けの冊子は、どうしても固く真面目になりがちだが、最終的に完成した冊子には「女子だけの悩み」や「バイトについて」など、女子大学生ならではのコンテンツが盛り込まれていたり、イラストや図、グラフをふんだんに活用し、気軽に楽しく読みたくなるるデザインとなっている。これを受け取った受験生の親にとっても、安心して東女を選んでもらえると思う。
この冊子を大学のパンフレットに同封するなど、実際に親御さんに届けるところまで形にして欲しい。
5班:東女の価値を再認識する:授業紹介ビデオ
社会的に「ダイバーシティ」や「女性活躍推進」が注目されている中、女子大への社会的な期待がより高まってくると思われる。本企画は、女子大ならではの女性に特化した教育である「女性学」「ジェンダー」の授業や、東女を卒業後の活躍についてに着目した企画。
実際に1年生の「女性のウェルネス・身体運動」の授業を撮影・編集し、オープンキャンパスにて上映された。受験生や親にとって、入学前に授業の雰囲気や内容を体感できるのは、とても有意義で貴重な体験であると思われる。
また、308名もの卒業生へのアンケート「卒業後の東女の経験がいかに活かされた?」やインタビューは、大学時代だけでなく、卒業後の自身の姿もイメージすることができる非常に貴重なデータである。
「女性学に関する授業の撮影映像」や、「東女卒業生へのアンケート結果」は、大学のホームページに掲載するなど有効に活用し、社会に対して「東女の価値」を発信していって欲しい。
6班: 友達の友達は友達説
大学は勉学する場所であることは言うまでもないが、LINEやTwitter、Instagram、Facebookといったデジタルツールを使いこなし、バーチャルとリアルの双方によって人間関係が構築される若者にとって、「入学後に友達がたくさんできるか?」は非常に大きな関心事の1つである。それらに対して真正面からリサーチし、視覚化にチャレンジした本企画は、非常に意欲的で興味深い試みである。
さらには「先生が自分の名前を覚えているか?」といった、先生と学生の関係性にも調査が及んでおり、先生からしたらたまったもんではないと思われるが、「先生と学生の関係性を問い直す」良い機会になるかもしれない。
今回は「東女は人数が少なく少人数の授業が多いため友達になりやすい」「先生との距離も近い」という仮説のもとにリサーチが行われ、結果的にも検証されているが、さらなる展開として他の女子大学と比較ができると、また違った発見があると思われる。ぜひチャレンジしてみて欲しい。
インタビュー班:卒業生の東女体験を知ることで、卒業生の東女案愛を理解する
東女の卒業生や 先生への本格的なインタビューによって、「東女の価値」や「東女愛」を見つけ出そうという企画。東女のリアルな実態や魅力をもっとも知っているのは、言うまでもなく卒業生である。また、卒業生にとっても卒業後に母校に貢献したいと思っても、なかなか機会がないものだが、インタビューを通じて卒業後の人生も含めた長期的なスパンで東女の価値を語ってもらうことで、東女の価値や東女愛が顕在化されていったと思う。
インタビュー結果は最終的には文字でまとめられるが、当日のインタビュー実施だけでなく、アポ取りから事前の質問の設計、インタビュー後の文字起こしや分析など、地味でありながらも非常に手間と時間がかかる作業の連続であるが、最後までやりきったことを評価したい。
今後もより多くの卒業生の声を集め、在校生や受験生などに発信していくことで、「東女の物語」を語り継いでいって欲しい。
学生主体でやるということは、最終的な成果物は学生のスキルやモチベーションに依存してしまう部分が大きく、自身としてもプレッシャーや不安がありましたが、学生たちが自分ゴトとして捉えやすい「受験生に東女を選んでもらうには?」を課題にしました。
初回の「アイデア創発ワークショップ」は、レゴブロックを活用したメソッド「LEGO® SERIOUS PLAY®」で、「チームビルディング」や「理想の東女の姿を描くビジョンメイキング」を行った上で、「SWOT分析」や「リフレーミング」によって、さまざまな視点から自分たちもまだ気づいていない東女の魅力を探求していきました。レゴブロックで楽しく手を動かしながら発想することで、学年や学部を越えた1つのチームとしてまとまっていったと思います。また、卒業生によるチームもあったことで、より広い視座で発想できたように思います。最終的には、受験生の悩みに対して、東女ならではの価値で解決するアイデアを、すべてのチームで複数案を考案しました。 その後は、複数案から絞り込んでプロトタイプを制作。家族や友達などにプロトタイプを体験してもらい、アイデアが狙い通りに機能するかを検証し、その結果を7月28日のオープンキャンパスで、中間発表として共有してもらいました。アイデアは思いついたことで満足してしまいがちですが、最初のアイデアはまだまだ不完全であり、実際にターゲットからフィードバックをもらいながら、改善を繰り返して磨き上げていく必要があります。学生たちもターゲットから生の声をもらうことで、アイデアの有効性や改善すべき点を的確に掴んでいったように思います。そして、10月7日のオープンキャンパスでの最終プレゼンテーションは、どのチームも素晴らしい内容でした。すべては徹底したリサーチとプロトタイプの改善に、真摯に向き合った結果だと思います。「アイデアを魅力的に伝える」という点では、まだ改善の余地が見られたが、企画について受験生や保護者に体験いただき、評価いただけたのは、ここまでカタチにしたからであり、自信を持って欲しい。
自身としても「企画のプロでなくても、ここまでカタチにできる」というのが大きな発見でした。また、プロジェクト全体を通して、卒業生や先生、図書館の方などが非常に協力的で、「東女愛」を感じる場面が多々あったのが印象的でした。来年度以降もプログラムを改善しながら継続開催し、より多くの東女生が今回のような体験をしてもらえたら嬉しいです。また参加学生は、プロジェクトを通じて「東女の価値」に気づいていったと思います。ぜひ今回の体験や学びをこれから学生生活で活かし、「東女の魅力を発信するエバンジェリスト」として活躍していくことを期待しています。
各班講評
1班:東女なんでもお悩み相談室
受験生にとって大学選びは人生ではじめての大きな選択と決断であり、当然ながら不安や悩みだらけである。そんな根源的な課題に対して、「LINE」という受験生と大学生の共通のツールを活用することで、お悩み相談のハードルを下げている点が素晴らしい。
相談方法として「キーワード」への自動応答と、「1対1」での東女生による応答の2種類を用意することで、ライトな質問からハードな悩み相談までをカバーされている。LINEによる気軽なコミュニケーションは、東女に親しみを覚えると同時に、入学後は知り合いの先輩がいるという安心感につながり、大学選びの大きなアドバンテージとなるはずである。また、応答する東女生にとっても、大学の代表として振る舞うことで、大学への愛着が醸成される。そして、学食メニューを写真で確認できる機能は、学生や先生にとっても嬉しい機能であり、より汎用性の高いサービスにもなり得る。
東女生による応答や情報の更新などの仕組み・体制が整えば実現可能であり、高い効果が期待できる企画である。ぜひ実現を検討いただきたい。
2班: 東女生とワークショップ
初回の「アイデア創発ワークショップ」で実際に体験した、 「LEGO® SERIOUS PLAY®」 を受験生や親に体験してもらうという企画。このメソッドは、 手を動かしながら考えたり対話をすることで、自分でも気づいていない内面を顕在化し共有することに有効だが、ファシリテーションとして難易度が高く、一度体験しただけの学生に使いこなせるか、心配しながら受験生と母親が参加したワークショップを見守った。
結果的に心配は無用で、とても豊かな対話の場が生まれていた。レゴが生み出す楽しい雰囲気の中ワークシートも活用し、さらに東女生も参加者として入ることで、初対面ではなかなか聞くことができない質問や対話が行われていた。また、想定していなかった効果として、受験生と母親の間でも、普段とは違う親子のコミュニケーションが生まれおり、ワークショップ後の感想では、「娘の本心や悩みを知る貴重な機会になった」という母親のコメントもあった。
ワークショップという性格上、体験できる人数に限りがあるが、今後も継続開催していって欲しい。
3班:ロケ探♡ 東女の建物が映画やドラマのロケ地としてよく利用されている、つまり建物やキャンパスに歴史があり美しい、という他大学との明確な差別化ポイントに着目した企画。「受験生と大学」ではなく「映画・ドラマと大学」という新たな接点を発見している点が素晴らしい。
東女にわざわざ行く理由をつくり、地図を見ながらロケ地を探索し、立て看板のQRコードからHPへ誘導し、HPで詳細情報を提供する。さらには、スタンプラリー形式で景品を用意することで、キャンパス全体を回遊させたり、現地で撮影した写真はSNSに投稿され、拡散されていく。リアルとネットをうまく活用し、全体の体験フローが非常にうまくデザインされている。また、ホームページの構成や画像の読み込みスピードなど、ユーザー視点で改善が行われいる点も評価したい。
今回は著作権の都合上、ホームページに映画やドラマのビジュアルを掲載することが叶わなかったが、引き続き大学と連携し協力を得ながら、ホームページを完成させて欲しい。
4班: 親のためのQ&A冊子
受験生が進学先を決める際に、「親の意見」が大きく反映されている点に着目し、受験生の親をターゲットにした企画。「在学生が受験生の親向けに冊子をつくる」というのは、なかなかない面白い発想である。
企画にあたっては、ネットでのリサーチだけではなく、自分たちの親にインタビューを行うことで、親の立場で大学選びについてどんな不安を感じていたのか、生の声を丁寧に集めていっている点を評価したい。
一般的な大学からの親向けの冊子は、どうしても固く真面目になりがちだが、最終的に完成した冊子には「女子だけの悩み」や「バイトについて」など、女子大学生ならではのコンテンツが盛り込まれていたり、イラストや図、グラフをふんだんに活用し、気軽に楽しく読みたくなるるデザインとなっている。これを受け取った受験生の親にとっても、安心して東女を選んでもらえると思う。
この冊子を大学のパンフレットに同封するなど、実際に親御さんに届けるところまで形にして欲しい。
5班:東女の価値を再認識する:授業紹介ビデオ
社会的に「ダイバーシティ」や「女性活躍推進」が注目されている中、女子大への社会的な期待がより高まってくると思われる。本企画は、女子大ならではの女性に特化した教育である「女性学」「ジェンダー」の授業や、東女を卒業後の活躍についてに着目した企画。
実際に1年生の「女性のウェルネス・身体運動」の授業を撮影・編集し、オープンキャンパスにて上映された。受験生や親にとって、入学前に授業の雰囲気や内容を体感できるのは、とても有意義で貴重な体験であると思われる。
また、308名もの卒業生へのアンケート「卒業後の東女の経験がいかに活かされた?」やインタビューは、大学時代だけでなく、卒業後の自身の姿もイメージすることができる非常に貴重なデータである。
「女性学に関する授業の撮影映像」や、「東女卒業生へのアンケート結果」は、大学のホームページに掲載するなど有効に活用し、社会に対して「東女の価値」を発信していって欲しい。
6班: 友達の友達は友達説
大学は勉学する場所であることは言うまでもないが、LINEやTwitter、Instagram、Facebookといったデジタルツールを使いこなし、バーチャルとリアルの双方によって人間関係が構築される若者にとって、「入学後に友達がたくさんできるか?」は非常に大きな関心事の1つである。それらに対して真正面からリサーチし、視覚化にチャレンジした本企画は、非常に意欲的で興味深い試みである。
さらには「先生が自分の名前を覚えているか?」といった、先生と学生の関係性にも調査が及んでおり、先生からしたらたまったもんではないと思われるが、「先生と学生の関係性を問い直す」良い機会になるかもしれない。
今回は「東女は人数が少なく少人数の授業が多いため友達になりやすい」「先生との距離も近い」という仮説のもとにリサーチが行われ、結果的にも検証されているが、さらなる展開として他の女子大学と比較ができると、また違った発見があると思われる。ぜひチャレンジしてみて欲しい。
インタビュー班:卒業生の東女体験を知ることで、卒業生の東女案愛を理解する
東女の卒業生や 先生への本格的なインタビューによって、「東女の価値」や「東女愛」を見つけ出そうという企画。東女のリアルな実態や魅力をもっとも知っているのは、言うまでもなく卒業生である。また、卒業生にとっても卒業後に母校に貢献したいと思っても、なかなか機会がないものだが、インタビューを通じて卒業後の人生も含めた長期的なスパンで東女の価値を語ってもらうことで、東女の価値や東女愛が顕在化されていったと思う。
インタビュー結果は最終的には文字でまとめられるが、当日のインタビュー実施だけでなく、アポ取りから事前の質問の設計、インタビュー後の文字起こしや分析など、地味でありながらも非常に手間と時間がかかる作業の連続であるが、最後までやりきったことを評価したい。
今後もより多くの卒業生の声を集め、在校生や受験生などに発信していくことで、「東女の物語」を語り継いでいって欲しい。
渡辺隆行教授の講評
創立100周年を迎えるにあたり、学生が参加できる面白い企画をしようと考えたのが昨年末でした。頭が固い教職員の発想ではなく、学生主体で発想しよう、教職員が指示するスタイルではなく学生がグループで話し合いながら進めるワークショップ形式で進めよう、この企画の目的を「東女100年の価値の発見」とし、何らかの形で成果物を作るという基本方針が決まりました。この時点では、最終成果物がどのような形になるのかは未定でした。それを含めて学生に任せようと思ったわけです。このスタイルを実現するために、プロのワークショップデザイナー・ファシリテーターであるタキザワケイタ氏にファシリテーションを依頼することにしました。
4月上旬の説明会で全学科全学年30名の参加者が決まり、4月21日の一日かけたLEGO® SERIOUS PLAY® を用いたワークショップで、チームビルディング、理想の東女を描くビジョンメイキング、東女の分析、東女の魅力を伝える企画を考えるアイディエーション、グループごとの発表を行いました。その結果、「受験生の悩み」を「東女ならではの価値」で解決するアイデアを各グループが複数提案することができました。
次のステップは、このアイデアのプロトタイプ(試作品)を作って有効性をテストすることです。自分たちですぐに作れるものを作るという方針のもと、両親や友達や高校生などへの調査やこれらのユーザーによる評価を経て、プロトタイプの改善を行いました。
7月28日のオープンキャンパスで中間発表を行いました。受験生にとって魅力的なアイデアがそろっていて実現可能性も検証されていたので、広報課にも相談し、10月7日のオープンキャンパスで一部屋を借りて最終発表会を開催することにしました。
最終発表会では、グループごとにポスターを掲示して成果物の実物や学生主催のワークショップを体験してもらう展示会形式の発表と、前に出て口頭発表する発表会を行いました。残念ながら受験生の参加数は多くありませんでしたが、学長をはじめ学内の教職員の方々に、以下に示す各班の成果を見ていただくことができました。どれもすぐに実現できる企画だと思います。
東女なんでもお悩み相談室(受験生がLINEで学生と相談)、東女生とワークショップ(受験生とご両親と学生が一緒にLEGOでワークショップ)、ロケ探♡(映画で使用された学内の撮影個所を探すゲーム)、 親向けのQ&A(ご両親に向けたQ&Aのパンフレット)、授業紹介ビデオ(東女ならではの授業を紹介)、通ってよかったと思える東女(卒業生300余名にアンケートなど)、友達の友達は友達説(東女は友達作りに不安がないことを調査)、卒業生インタビュー(湊晶子先生と井上早苗先生の2時間の本格的インタビュー)。
グループごとの自主活動が多かったので、全学科全学年メンバーの予定調整の難しさに苦労したようですが、学生たちは目的に向かって熱意をもって取り組んでくれました。外部の方も卒業生の方も学生提案の完成度の高さに驚いていて、教職員はゴールを示してガイドするだけで学生が主体的に取り組むスタイルは予想以上の成果を上げることができたと思います。今回は単発の企画でしたが、来年度以降も開催してほしいという要望ももらっています。(わたなべ・たかゆき)
4月上旬の説明会で全学科全学年30名の参加者が決まり、4月21日の一日かけたLEGO® SERIOUS PLAY® を用いたワークショップで、チームビルディング、理想の東女を描くビジョンメイキング、東女の分析、東女の魅力を伝える企画を考えるアイディエーション、グループごとの発表を行いました。その結果、「受験生の悩み」を「東女ならではの価値」で解決するアイデアを各グループが複数提案することができました。
次のステップは、このアイデアのプロトタイプ(試作品)を作って有効性をテストすることです。自分たちですぐに作れるものを作るという方針のもと、両親や友達や高校生などへの調査やこれらのユーザーによる評価を経て、プロトタイプの改善を行いました。
7月28日のオープンキャンパスで中間発表を行いました。受験生にとって魅力的なアイデアがそろっていて実現可能性も検証されていたので、広報課にも相談し、10月7日のオープンキャンパスで一部屋を借りて最終発表会を開催することにしました。
最終発表会では、グループごとにポスターを掲示して成果物の実物や学生主催のワークショップを体験してもらう展示会形式の発表と、前に出て口頭発表する発表会を行いました。残念ながら受験生の参加数は多くありませんでしたが、学長をはじめ学内の教職員の方々に、以下に示す各班の成果を見ていただくことができました。どれもすぐに実現できる企画だと思います。
東女なんでもお悩み相談室(受験生がLINEで学生と相談)、東女生とワークショップ(受験生とご両親と学生が一緒にLEGOでワークショップ)、ロケ探♡(映画で使用された学内の撮影個所を探すゲーム)、 親向けのQ&A(ご両親に向けたQ&Aのパンフレット)、授業紹介ビデオ(東女ならではの授業を紹介)、通ってよかったと思える東女(卒業生300余名にアンケートなど)、友達の友達は友達説(東女は友達作りに不安がないことを調査)、卒業生インタビュー(湊晶子先生と井上早苗先生の2時間の本格的インタビュー)。
グループごとの自主活動が多かったので、全学科全学年メンバーの予定調整の難しさに苦労したようですが、学生たちは目的に向かって熱意をもって取り組んでくれました。外部の方も卒業生の方も学生提案の完成度の高さに驚いていて、教職員はゴールを示してガイドするだけで学生が主体的に取り組むスタイルは予想以上の成果を上げることができたと思います。今回は単発の企画でしたが、来年度以降も開催してほしいという要望ももらっています。(わたなべ・たかゆき)
最終報告会 10月7日(日)10:00~16:00 24101教室にて
12:40~14:35は各班による企画内容の最終発表、それ以外の時間帯にはオープンハウス形式で、各班のブースで企画の体験・説明を行ないました。
最終発表及びオープンハウスでの説明内容は以下の通りです。
受験生や保護者の方からは「報告会に参加してよかった」「東女生のパワフルさを感じた」等の感想をいただくことができました。
また、4月から活動を続けてきた学生たちも、日々の努力の成果を披露すべく、いきいきと発表していました。
最終発表へとつなげるために、各班とも非常に熱心に取り組んできたことは、今後の自信へとつながることと思います。第4班の「親向けのQ&A」については、実際に大学広報で使用される予定となっています。
また、4月から活動を続けてきた学生たちも、日々の努力の成果を披露すべく、いきいきと発表していました。
最終発表へとつなげるために、各班とも非常に熱心に取り組んできたことは、今後の自信へとつながることと思います。第4班の「親向けのQ&A」については、実際に大学広報で使用される予定となっています。
第2回ワークショップ 7月28日(土)12:00~16:30
図書館コミュニケーション・オープンスペースにて
第1回ワークショップで共有した「受験生が東女に入学したくなる企画を作る(アウトプットする)」という目的のもと、各班が第2回ワークショップまでにそれぞれ活動した内容について経過報告を行ないました。
それぞれの班の企画・活動内容は以下の通りです。
それぞれの班の企画・活動内容は以下の通りです。
あいにくの台風で、予定よりも短いワークショップとなってしまいましたが、次回の最終報告会に向けて、よりよい企画となるようがんばります!
第1回ワークショップ 4月21日(土)10:30~18:30
図書館コミュニケーション・オープンスペースにて
今回の企画における「受験生が東女に入学したくなる企画を作る(アウトプットする)」という目的を共有し、ワークショップを開始しました。
まずはチームビルディング。
レゴを使った「高積みチャレンジ」や「未来の生き物をつくってみる」等のワークに挑戦しました。力を合わせて活動したり、他のメンバーの考えを知ることで、グループ間のチームワークが高まりました。
グループ内の親睦が深まったところで、"理想の東京女子大学を描く"というワークに取り組みました。弱点を強みに変えられないか「リフレーミング(新しい視点で再構成してみること)」する体験を通し、東京女子大学の弱みを強みに変えるということに挑戦。 いろんな視点から大学を見直すことができました。
東京女子大学の分析ができたところで、「魅力」をどうやったら受験生に伝えられるのかをディスカッション。受験生の頃を思い出し、大学を選ぶポイントや困っていたこと、知りたかったことを共有しました。
最後は、「受験生の頃の悩み」を踏まえて、受験生に東京女子大学の魅力や価値を伝えるアイディアを出し合い、グループごとに発表。
どのような授業があるのか、先生はどんな人か、どんな場所にあるのか、どんな専攻を選んだらよいのか、友達はできるのか...?いろいろな不安に応えるような楽しいアイディアがたくさん出されました。
卒業生グループ(最初から最後まで快くご参加くださいました!)からも、国際力強化や文理融合、学外との連携の強化などの提案をしていただきました。
活動を通して、卒業生の方々のパワフルさ、東女愛に触れ、東京女子大学を卒業したらこのような素敵な女性になれるのだ、と実感できるとてもよいきっかけとなったことでしょう。
まずはチームビルディング。
レゴを使った「高積みチャレンジ」や「未来の生き物をつくってみる」等のワークに挑戦しました。力を合わせて活動したり、他のメンバーの考えを知ることで、グループ間のチームワークが高まりました。
グループ内の親睦が深まったところで、"理想の東京女子大学を描く"というワークに取り組みました。弱点を強みに変えられないか「リフレーミング(新しい視点で再構成してみること)」する体験を通し、東京女子大学の弱みを強みに変えるということに挑戦。 いろんな視点から大学を見直すことができました。
東京女子大学の分析ができたところで、「魅力」をどうやったら受験生に伝えられるのかをディスカッション。受験生の頃を思い出し、大学を選ぶポイントや困っていたこと、知りたかったことを共有しました。
最後は、「受験生の頃の悩み」を踏まえて、受験生に東京女子大学の魅力や価値を伝えるアイディアを出し合い、グループごとに発表。
どのような授業があるのか、先生はどんな人か、どんな場所にあるのか、どんな専攻を選んだらよいのか、友達はできるのか...?いろいろな不安に応えるような楽しいアイディアがたくさん出されました。
卒業生グループ(最初から最後まで快くご参加くださいました!)からも、国際力強化や文理融合、学外との連携の強化などの提案をしていただきました。
活動を通して、卒業生の方々のパワフルさ、東女愛に触れ、東京女子大学を卒業したらこのような素敵な女性になれるのだ、と実感できるとてもよいきっかけとなったことでしょう。
これから2回目のワークショップまでの期間、各グループ毎に、実行に移すにはどうしたらよいかアイディアを練り上げる作業を行ないます。
随時情報を更新しますのでご覧ください!
随時情報を更新しますのでご覧ください!
実施説明会 4月5日(木)18:10~19:20 23101教室
4月6日(金)18:15~19:25 図書館プレゼンテーションルーム
2日間に渡るプロジェクトの説明会では、コミュニケーション専攻渡辺隆行教授よりプロジェクトの説明を、図書館課より大学の歴史等の調べ方について説明を行ないました。
関心を持った大勢の学生が興味深そうに話を聞いており、結果、募集を上回る参加希望がありました。
学生の前向きな姿勢に、プロジェクトの今後がますます楽しみです。
関心を持った大勢の学生が興味深そうに話を聞いており、結果、募集を上回る参加希望がありました。
学生の前向きな姿勢に、プロジェクトの今後がますます楽しみです。