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東京女子大学

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[レポート]

「緊迫するガザ人道危機! 緊急講演会」-山村順子氏公開講演会レポート

Thu.

長きにわたりパレスチナの支援を行ってきた本学卒業生・山村順子氏が、東京女子大学学会経済学部会・キリスト教センター共催・SDGs推進委員会後援にて「緊迫するガザ人道危機! 緊急講演会」として、11月16日・17日の2日間にわたって講演会を行いました。

1回目の講演は「パレスチナ人道危機の背景~イスラエル占領・軍事封鎖下で生きるとは」と題し、パレスチナ・ガザ地区の地理や人口構成、軍事封鎖下による制限の実状が紹介されました。特に現地の生活状況(電気の供給、食糧・水事情、空爆、医療)については、日本の報道では知る機会の少ない内容でした。さらにパレスチナの土地の歴史、イスラエルによる占領、そこで発生してきた難民についてのお話があり、そして2023年の人道危機に至るまでと現地の人たちの声などが紹介されました。
2回目では「国際協力を仕事にするということ~イスラエル占領下のパレスチナで想うこと」と題し、パレスチナの現状報告ともにこれまで山村さんがどのように支援を行い、現地の人々と連携した取り組みを続けてきたかが紹介されました。パレスチナに限らず、紛争地帯など困難な状況にある人々とどのように関わるかを問い直す機会となりました。全般にわたり、山村さんが過去に訪問し、自ら撮影した写真を交えて説明が行われました。
最後に今回の人道危機を踏まえてこれから私たちがどう考えるか問題提起が行われました。「今できること」として支援募金の呼びかけを行う学生団体も登壇もありました。改めて、この問題について継続的に関心を持ち続けることの大切さを実感する貴重な機会となりました。
  • 山村 順子氏

    2007年3月、本学文理学部社会学科(経済学・国際関係論コース)卒業。2012年にパレスチナに渡航。その後アブダビ首長国(UAE)との関係構築のためのプロジェクトを経験し、2016年に日本のNGO、JVC(日本国際ボランティアセンター)でパレスチナ事業担当として入職。2017年〜2022年の5年間、エルサレムに駐在しながら東エルサレム、そしてガザの難民キャンプを中心とする支援活動に従事(東エルサレムは地域保健、青少年や女性のエンパワメント、ガザは子どもの栄養改善等)。2022年の8月は北海道パレスチナ医療奉仕団のメンバーとして、ガザを含むパレスチナでの巡回診療支援にたずさわる。現在は開発コンサルタントとして、パレスチナとの仕事を続けている。