2024年12月、日本大学神田三崎町キャンパスにてイベント「集まれ環境が学べる大学の研究室」が開催されました。環境について学べる関東の14大学の研究室が一同に会し、訪れた高校生や他大の研究室と活発な交流が為されたこのイベントでは、2025年度よりコミュニティ構想専攻から学びが引き継がれる経済経営学科(新設)についても情報が発信されました。
本学からは藤稿亜矢子教授(経済経営学科 地域デザインコース)と藤稿ゼミ学生が参加しました。
今回は、参加した3名の学生学生に集まっていただき、それぞれの研究や専攻での学びについて対談形式でお話しいただきました。
本学からは藤稿亜矢子教授(経済経営学科 地域デザインコース)と藤稿ゼミ学生が参加しました。
今回は、参加した3名の学生学生に集まっていただき、それぞれの研究や専攻での学びについて対談形式でお話しいただきました。
左から野崎さん、多田さん、香川さん
—今日はお集まりいただきありがとうございます!まず、先日行われた「集まれ環境が学べる大学の研究室」について、参加された経緯や皆さんが感じた印象をお聞かせいただけますか?
香川 ひなた(コミュニティ構想3年):
藤稿先生のゼミで環境学に触れたことで、深刻化する地球環境問題に大きな問題意識を持ち、将来は環境改善にかかわる仕事がしたいと考えるようになりました。そのためにはもう少し幅広い視野で環境学を学ぶ必要性を感じていたタイミングで先生からイベントを案内いただき参加しました。イベントでは環境学が様々な視点から研究されている姿を知り、視野を広げることができました。
多田 陽菜(コミュニティ構想3年):
私も、藤稿先生のゼミに入ってから「環境に興味関心がある人が少しでも増えてほしい」という思いが強くなっていたためお手伝いさせていただきました。普段はあまり友人と話す機会のない環境問題について、興味のある人たちと語り合えてとても楽しかったです。高校1年生のうちから環境問題について学べる大学を探している方も来場していて驚きました。
野崎 江美(コミュニティ構想3年):
私が参加した理由は、自身が高校時代に「環境問題を学びたいけれど、どの大学のどの専攻に進めば学べるのかわからない」という悩みを抱えていたからです。実際に、参加者の中には環境に対して興味を持っている中高生が沢山いました。かつての私のように「漠然と環境に興味はあるけれど、何を学びたいかまでは決まっていない・よくわからない」という方も多くいたので、このイベントが少しでも「学んでみたい」と思うものに出会うきっかけになっていたらいいなと思います。
藤稿先生のゼミで環境学に触れたことで、深刻化する地球環境問題に大きな問題意識を持ち、将来は環境改善にかかわる仕事がしたいと考えるようになりました。そのためにはもう少し幅広い視野で環境学を学ぶ必要性を感じていたタイミングで先生からイベントを案内いただき参加しました。イベントでは環境学が様々な視点から研究されている姿を知り、視野を広げることができました。
多田 陽菜(コミュニティ構想3年):
私も、藤稿先生のゼミに入ってから「環境に興味関心がある人が少しでも増えてほしい」という思いが強くなっていたためお手伝いさせていただきました。普段はあまり友人と話す機会のない環境問題について、興味のある人たちと語り合えてとても楽しかったです。高校1年生のうちから環境問題について学べる大学を探している方も来場していて驚きました。
野崎 江美(コミュニティ構想3年):
私が参加した理由は、自身が高校時代に「環境問題を学びたいけれど、どの大学のどの専攻に進めば学べるのかわからない」という悩みを抱えていたからです。実際に、参加者の中には環境に対して興味を持っている中高生が沢山いました。かつての私のように「漠然と環境に興味はあるけれど、何を学びたいかまでは決まっていない・よくわからない」という方も多くいたので、このイベントが少しでも「学んでみたい」と思うものに出会うきっかけになっていたらいいなと思います。
—他大学の研究内容から刺激を受けるだけではなく、環境問題に関心のある中高生とも接することができたイベントだったのですね。これから環境について学ぶ可能性のある学生に対してどんなことを伝えましたか?
香川:東京女子大学で環境学を学ぶことの魅力を伝えました。2025年度から始まる経済経営学科では、1年次に経済や経営の基礎の授業が必修になります。経済や経営の視点を取り入れながら環境学の学びを進められる点はメリットだと考え、高校生にお話しました。また、「文系から環境学を学ぶことの大切さ」ついてもお伝えしました。
多田:環境学というと理系のイメージを持つ方が多いと思います。しかし文系からの視点、例えば合意形成の方法などもとても大切ですよね。
香川:はい。もちろん地球環境問題を調査・研究・開発するには理系学問が必須ですが、その内容を最終的に社会に届けて解決を図るには、社会学や経済学、経営学などを用いる必要があります。そうした文系学問から環境学を学ぶことの重要性も高校生へお話ししました。
野崎:私も、コミュニティ構想専攻(新経済経営学科)ならではの学びの多様さを伝えました。私は環境問題とまちづくりに興味があるのですが、そんな風に「学びを横断できる」ところがこの専攻の好きなところです。枠にとらわれずフラットに興味関心につき進める、そして机上での学びだけでなく実習にまで行ける環境で学べたことで、ただの知識の蓄積ではなく実体験を持って「〇〇の視点から環境問題を考えたい」という学びの軸が作れることが魅力だと思っています。
実習に関しては、私たち3人の「拠点実習」の体験談も交えながら、学べる内容や身につく力について参加者の方々にもお話させていただきました。
多田:環境学というと理系のイメージを持つ方が多いと思います。しかし文系からの視点、例えば合意形成の方法などもとても大切ですよね。
香川:はい。もちろん地球環境問題を調査・研究・開発するには理系学問が必須ですが、その内容を最終的に社会に届けて解決を図るには、社会学や経済学、経営学などを用いる必要があります。そうした文系学問から環境学を学ぶことの重要性も高校生へお話ししました。
野崎:私も、コミュニティ構想専攻(新経済経営学科)ならではの学びの多様さを伝えました。私は環境問題とまちづくりに興味があるのですが、そんな風に「学びを横断できる」ところがこの専攻の好きなところです。枠にとらわれずフラットに興味関心につき進める、そして机上での学びだけでなく実習にまで行ける環境で学べたことで、ただの知識の蓄積ではなく実体験を持って「〇〇の視点から環境問題を考えたい」という学びの軸が作れることが魅力だと思っています。
実習に関しては、私たち3人の「拠点実習」の体験談も交えながら、学べる内容や身につく力について参加者の方々にもお話させていただきました。
—「拠点実習」は、コミュニティ構想専攻(新経済経営学科)独自の2年次演習授業ですね。学外を学びの場とするアクティブラーニングを重視した科目ですが、皆さんはどのようなことを行ったのでしょうか?
香川:私は、グルメイベントを対象にしたゴミの分別の実態調査を行いました。もともとカフェでアルバイトをしており、従業員やお客様が出すゴミが分別されないまま捨てられることに日々問題意識を持っていたんです。そのため、拠点実習ではカフェ同様人が多く来る場所でのゴミ分別の調査を行いたいと思い、春休みを利用して関東のグルメイベント計4つを訪れ現地調査しました。そのうちの1つのイベントには運営スタッフとして参加しながらヒヤリング調査も行い、現状の課題を浮き彫りにしました。
多田:私は、拠点実習を機に国際環境NGOでインターンシップを始め、今も継続して所属しています。かねてより学外でも何か環境問題に対してアプローチができないかと考えていたため、拠点実習は行動に移す良いきっかけとなりました。NGOが元々取り組んでいたESG投資(※環境や社会に配慮した事業や適切なガバナンスが為されている会社に投資しようという試み)に関する調査を団体のメンバーとして一緒に実施しました。資産運用会社の大手16社に、例えば「石炭、石油のセクターに関しての投資を行っているか否か」といったような質疑を元にスコアリングをした調査結果を送付させていただきました。
野崎:私は環境問題とまちづくりを掛け合わせたテーマとして「ゼロ・ウェイストを目指したまちづくり」(※ゼロ・ウェイスト=ごみを出さない暮らし方)の研究を試みました。実習先として、リサイクル率全国5位以内を16年間継続し、「ごみ45分別」「脱包装・量り売り」に取り組む徳島県上勝町に赴き、現地調査を行いました。住民の方々のお話をうかがったり、自分も分別に参加したりする中で、この活動が環境に優しいだけでなくまちのブランド化・活性化にもつながっていることを知ることができました。
多田:私は、拠点実習を機に国際環境NGOでインターンシップを始め、今も継続して所属しています。かねてより学外でも何か環境問題に対してアプローチができないかと考えていたため、拠点実習は行動に移す良いきっかけとなりました。NGOが元々取り組んでいたESG投資(※環境や社会に配慮した事業や適切なガバナンスが為されている会社に投資しようという試み)に関する調査を団体のメンバーとして一緒に実施しました。資産運用会社の大手16社に、例えば「石炭、石油のセクターに関しての投資を行っているか否か」といったような質疑を元にスコアリングをした調査結果を送付させていただきました。
野崎:私は環境問題とまちづくりを掛け合わせたテーマとして「ゼロ・ウェイストを目指したまちづくり」(※ゼロ・ウェイスト=ごみを出さない暮らし方)の研究を試みました。実習先として、リサイクル率全国5位以内を16年間継続し、「ごみ45分別」「脱包装・量り売り」に取り組む徳島県上勝町に赴き、現地調査を行いました。住民の方々のお話をうかがったり、自分も分別に参加したりする中で、この活動が環境に優しいだけでなくまちのブランド化・活性化にもつながっていることを知ることができました。
-
上勝町ゼロ・ウェイストセンター
-
上勝町のごみ45分別
—皆さん各々の関心に沿った実習を行っているのですね。拠点実習含めた本学での学びの中で、考えが変わったり成長を実感したりしたことはありますか?また、これまでの学びを経て今後挑戦していきたいことがありましたら教えてください。
香川:地球環境問題への関心が芽生えて将来その分野の仕事に就きたいとまで思うようになったのは、やはり大学での学びがきっかけです。今後は環境学を学べる大学院に進学し、学んだ知識が活用できる環境省や環境コンサルティングといった進路を希望しています。
多田:私は大学での学びを通じて環境問題への危機意識や当事者意識を強く感じるようになりました。さらに、環境学では様々な視点からのアプローチが必要になるため複眼的思考を身に着けることができました。今後も国際NGOでの活動など環境問題に対する試みは続けていきたいですし、興味を持ったことに対して行動を起こす、ということを大切にしていきたいと思います。
野崎:私は環境問題を解決するには「いかにストレスなく、環境配慮行動を人々の生活に溶け込ませることができるか」が重要であると思うようになりました。単に環境問題について知識を蓄えるだけでなく、それがどうすれば世の中に広まり効果が現れるのか、というリアルな視点は拠点実習によって育まれました。こうした気づきをきっかけに、環境問題解決につながる行動を楽しんでいる人や、その活動で得られるメリットにフォーカスを当てて今後の研究を進めていきたいと現時点では考えています。
多田:私は大学での学びを通じて環境問題への危機意識や当事者意識を強く感じるようになりました。さらに、環境学では様々な視点からのアプローチが必要になるため複眼的思考を身に着けることができました。今後も国際NGOでの活動など環境問題に対する試みは続けていきたいですし、興味を持ったことに対して行動を起こす、ということを大切にしていきたいと思います。
野崎:私は環境問題を解決するには「いかにストレスなく、環境配慮行動を人々の生活に溶け込ませることができるか」が重要であると思うようになりました。単に環境問題について知識を蓄えるだけでなく、それがどうすれば世の中に広まり効果が現れるのか、というリアルな視点は拠点実習によって育まれました。こうした気づきをきっかけに、環境問題解決につながる行動を楽しんでいる人や、その活動で得られるメリットにフォーカスを当てて今後の研究を進めていきたいと現時点では考えています。