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東京女子大学

先輩職員の声 キャリア・センター(教育研究支援部)

~ 一人ひとりの未来を形にする仕事 ~

職務経歴

キャリア・センター
2011年度入職、人事課に配属
2018年4月キャリア・センターへ異動

現在担当している業務について

キャリア・センターの業務内容は、大きく分けてキャリア支援イベントの企画運営、インターンシップの募集と応募管理、学生の個別フォローなど、比較的想像し易いものが中心です。
ただ、一口にキャリア支援イベントと言っても学生の学年や置かれている状況によって必要な支援は異なります。例えば、低学年からキャリアを見据えて行動してきた方と、今から初めて将来について考える方では、求めている情報は同じではありません。そのため、全員に向けてではなく「今、この層に必要な支援」を考えるために日々頭を悩ませています。

また本学では全国でも稀な、チャットボットと有人チャットによるオンラインキャリアカウンセリングシステムを導入しております。そのチャットボットの応答内容の更新や、有人チャットの対応時間を管理することも業務の一つです。
さらに、現在9大学で500名の学生が参加する「就活ゼミ」というイベントの代表事務局も務めており、支援プログラムの作成や9大学合同オンラインイベントの企画などを行っています。これは他大学とのヨコのつながり、先輩とのタテのつながり、そして他大学の先輩というナナメのつながりを生み出し、情報交換などによって学生同士が相互に支援し合う組織です。

私が日々の業務の中で心掛けているのは、無意識のうちに過去の常識で思考を制限しないことです。オンライン化が急速に進んだ際も、従前の支援を維持することが目標ではなく、新しいツールを活かして支援を発展させることを目指しました。その結果が上記の「就活ゼミ」の誕生です。物理的な距離を無くすことができるオンライン会議システムにより、大学の枠を超えた支援体制を作り出すことが出来ました。新しく、面白く、役に立つ。この3点を常に重視して日々の仕事に取り組んでいます。

よくある一日の流れ

9:00 メールチェック・キャリアカウンセリングに使用するWebミーティングルームを予約学生に通知
9:30 前日に実施したセミナーのアーカイブ作成、YouTubeにアップロード
10:00 3年生向け他大学合同面接対策セミナー告知(告知資料と応募フォーム作成、Webサイト編集、告知LINEメッセージ配信)
10:30 実施済みの1・2年生対象イベントについて協力企業と振り返りオンラインミーティング
11:30 昼休み
12:30 就活中の4年生に最近届いたお勧め求人をメール配信
13:00 大学とりまとめ型インターンシップの学内募集準備
13:30 1年生向けキャリアガイダンスの外部講師と実施内容の調整
14:00 2年生向け発想力養成プログラムの外部講師とオンラインミーティング
15:00 就活中4年生と個別面談
15:30 3年生向け大規模企業説明会の日程調整
16:30 3年生向けオンライン就活相談会実施
18:30 退勤

大学職員を、そして東京女子大学を選んだ理由

約40年間という長い社会人生活において、新たな楽しみを見つけ続ける事が出来ると考えたのが大学職員を目指した理由です。私のファーストキャリアは銀行員でしたが、そこでは支店の異動はあっても営業職としての役割は変わりません。若いうちから幅広い業務に触れることが出来る大学職員は私にとって非常に魅力的な職場でした。

大学は教育機関、研究機関、法人の3つの側面を併せ持つ組織であり、その中で働くということは、3つの全てに携わることが出来る可能性があるということだと考えています。現に私自身は入職時に配属となった人事課からキャリア・センターに異動し、業務が大きく変わりました。この異動を機に業務内容が大きく変化することが、大学職員の醍醐味だと感じています。まだまだ広報、研究支援、学事など携わったことのない領域が多数あるので、将来が楽しみです。

また、東京女子大学を選んだ理由は一人ひとり異なる個性を尊重できる環境を求めていたからであり、今まさにそれを強く実感できる部署で勤務しています。希望する進路や個人の特徴は、誰一人として同じものはありません。それらを丁寧に拾えて、かつプロフェッショナルを目指すのであれば、本学のような学生一人ひとりの顔が見え、対象がはっきりとした環境で頑張ってみたいと考えました。また、本学の初代学長・新渡戸稲造は人格教育、つまり個性を尊重して一人ひとりを大切にする教育を提唱しておりました。それを知った時に、東京女子大学の開学時から変わらない想いと自分自身の考え方に共通点があると感じ、入職に至りました。

仕事をしていて印象に残った瞬間

多数あるのですが、一つ挙げるとすれば間違いなく支援している学生が「内定をいただいた会社に進路を決めました!」と報告をくれた時です。キャリア・センターは多くの人にとって、就職活動終了と共にその役目を終えますので、大学より一足先に卒業する所であると考えています。だからこそ進路決定の報告は一番嬉しく、同時に少し寂しい瞬間でもあります。

本学は専攻ごとに担当の職員を置いているので、3年生になって就職活動を始めた時からずっと支援を行っている学生も少なくありません。そんな約1年半~2年の間支援し続けてきた学生たちが自らの意思で進路を選択し、就職活動を通じて大きく成長し、苦労が実を結んだ時の晴れやかな顔は、何度見ても良いものです。だからこそ「おめでとうございます、これでキャリア・センターからは一足先に卒業です」と伝える時は嬉しくもあり、寂しくもある、そんな気持ちになります。
毎年卒業式の後にキャリア・センターに立ち寄ってくれる学生が何人もおり、一緒に写真を撮ることもあります。華やかな姿の学生に今度こそ「卒業おめでとう」と伝える瞬間は大学職員冥利に尽きると思っています。

これから挑戦してみたいこと

簡単ではありませんが、データドリブンな支援体制の構築に挑戦してみたいと思っています。
学生全員が同じ時期に同じ情報を入手して就職活動に取り組む時代は既に過ぎており、今は大学やナビサイト、SNSなど、身の回りにある様々なサービスを比較して選択する時代です。100人いれば100通りの就職活動の進め方がありますので、よりパーソナライズされた支援の展開が求められていると考えています。

大学として学生一人ひとりのニーズに応えるには、過去の経験を基に想像で支援を組み立てる方法では、おそらく不可能だと思われます。しかし、キャリア・センターの利用者やイベント参加者のデータを分析し、その結果を基にすることで、より必要とされる支援は見えてくると考えています。大学は在学生のデータや行動履歴を一番収集しやすい場所ですので、在学生に合う就職支援サービスを最も展開しやすいのはキャリア・センターであるはずです。
また、スピード感も大事であると考えています。仮にニーズを掴めたとしても、対応が1か月後になってしまっては遅すぎます。必要な時に必要な支援を選択できる支援体制には、スピード感が不可欠です。この点においても、データに基づく意思決定であれば検討に要する時間を短縮でき、素早い対応が可能になると考えています。

全国の就活生を上手に支援するには私では役者不足ですし、する立場でもありません。しかし本学の学生にとって、最も必要とされる支援を行うことは出来ると思っています。学生一人ひとりの未来を形にするために、これからも素早く効果的な支援を追い求めていきたいと考えています。

東京女子大学の職員を目指す方へのメッセージ

仕事を楽しむ姿勢を持つことが最も大切だと感じています。進化するテクノロジーを携えて急速に変化する社会においては、過去の経験や知識を頼りにする働き方ではなく、過去の経験という土台に「自ら学び、試し、活用すること」を上乗せする働き方が求められている、と私は考えています。

仕事をしていると、今までにない発想を持っている人との出会いや、新たなテクノロジーに触れる機会などがあります。その時に、面白い、自分でも試してみよう、活用してみよう、という気持ちを持つことがまず第一歩になると思っています。未知のものに対して、“もしかしたら面白いかもしれない”と考えられると、きっと日々の仕事が充実したものになっていくはずです。

おそらく今後も大学のあり方は大きく変化していくと思いますが、是非一緒に、その変化を楽しみながら、より良い東京女子大学と学生の未来を作るためのチャレンジを続けていきましょう。