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東京女子大学

ストーリー

[在学生]

学生一人ひとりの関心に気づき、受け止めてくれる環境だからこそ、研究を続ける道を選べたのだと思う

心理・コミュニケーション学科心理学専攻4年<取材時の学年>山梨県立都留高等学校 出身

一本のレポートが教えてくれた心理学研究のやりがい

中学生の頃から、人が物事のどこを見て何を感じ、何を考えるのかに興味を抱いていた。心理学を学んでみたい。その気持ちは高校生になっても変わらず、心理学専攻に進学した。東京女子大学に決めたのは、少人数制で深くコミュニケーションを取りながら学べると思ったからだ。
 
2年次では、初めて自分たちで心理実験をして統計分析を行い、レポートを作成した。得られた結果から何が言えるのか、点と点をつなげるような論理展開が必要だった。慣れない思考に戸惑うこともあったが、悪戦苦闘し、なんとかレポートを書き上げて提出した。数日後、先生から返ってきたレポートを見て、胸の底から込み上げてくる感謝の気持ちで息が詰まりそうになった。細かい部分まで、評価のコメントがびっしりと書かれていたからだ。なんて丁寧な指導なんだろう。少人数制の良さを実感した瞬間でもあり、「もっと頑張ろう」と改めて意識するタイミングにもなった。そのレポートは、私の大事な宝物になった。

いまは、多感覚知覚について学ぶゼミに所属している。「人は表情や声からどのように感情を読み取っているのか」など、五感や感情知覚に関するテーマを扱うゼミだ。この分野に興味を持ったのは、私がラジオ好きだったから。ラジオを聴いていると、音声だけなのに、パーソナリティの表情やラジオブースの空気感が伝わってくる。「人の声が自分たちの感覚に影響を及ぼしているとしたら面白いな」と思っている時、先生からラジオと音声知覚に関する研究を教えてもらった。好きなことを心理学の視点から研究できるなんて、と強く感動したことを覚えている。このテーマに取り組む内に、もっと研究を続けたいと思うようになり、大学院への進学を決意。音声知覚に関して新しいことを知りたいし、自分の研究で何かを明らかにしたい。研究の厳しさも大変さも4年間で痛いほど感じているけれど、学び続けることで、見えてくるものがきっとあるはずだから。