自分の手がけたものを、日本中の人に届けたい。
中学時代に芽生えた思い
中学の授業の一環で、テレビについて考察し、発表する機会があった。メディアが人々に与える影響力の大きさを実感したのは、その時が初めて。自分が手がけたものを、日本中の人に届けられたら。その人にとって、何かを変えるきっかけになったら——。そんな未来を想像すると胸が高まった。以来、メディア業界で働くことが私の夢になった。
高校3年で進路を選ぶ際、東京女子大学を勧めてくれたのは両親だった。「真面目で、自分のやりたいことに全力で取り組んでいる学生が多いから」というのがその理由。それは確かに魅力的に感じたし、何より「メディア業界で活躍する人物を多数輩出するコミュニケーション専攻で学びたい」と強く思った。
実際に入ってみると、テレビやSNS、広告やジャーナリズムなど、「人と社会をつなぐコミュニケーション」について体系的に学べる本専攻は、まさに理想的な環境だった。コミュニケーションの名を冠するだけあって、グループワークが豊富なのも特色の一つ。学生同士で対話を重ねながら授業をつくり上げる感覚は新鮮だったし、とても面白かった。
高校3年で進路を選ぶ際、東京女子大学を勧めてくれたのは両親だった。「真面目で、自分のやりたいことに全力で取り組んでいる学生が多いから」というのがその理由。それは確かに魅力的に感じたし、何より「メディア業界で活躍する人物を多数輩出するコミュニケーション専攻で学びたい」と強く思った。
実際に入ってみると、テレビやSNS、広告やジャーナリズムなど、「人と社会をつなぐコミュニケーション」について体系的に学べる本専攻は、まさに理想的な環境だった。コミュニケーションの名を冠するだけあって、グループワークが豊富なのも特色の一つ。学生同士で対話を重ねながら授業をつくり上げる感覚は新鮮だったし、とても面白かった。
価値観を揺るがす授業との出合いが
キャリア観を大きく変えた
学業の傍ら、クラシックバレエサークルにも所属。3歳から続けてきたバレエ経験を生かし、年2回の公演に向けて練習に励んだ。
「サークルでも何かメディアに絡めた活動ができないか」。ある時そう思った私は、自ら手を挙げ、公演で上映する映像制作を担当。スマートフォンで練習風景を撮影、アプリで編集した動画を流したところ、多くの人から褒めてもらった。それは自信につながったし、純粋に楽しかったのを覚えている。
ただ一方で、就職に結び付けるためには、具体的に何をすればいいのか分からない。そこで2年次に受講したのが、「キャリアデザインを描く」という授業。これが、私のキャリア観を大きく変えた。
それまでは、キャリアと聞くと、就職活動や仕事のイメージが強かった。けれど、この授業を通して、本当に大切なことは「その先」にあると知ったのだ。結婚や出産、趣味などのプライベートも含めた将来設計がいかに大切か。自分に欠けていた新たな視点を得られたことは、とても有意義だったと思っている。
更に、東京女子大学では、ジェンダーに関する学びの機会も多い。小中高と共学で育ってきた私は、恥ずかしながら、これまで女性の生き方や社会的立場について深く考えたことがなかった。でも、さまざまな授業を受けていく中で、女性が本当の意味で活躍できる社会がまだまだ実現していないことを痛感させられた。
メディア業界で働きたい、活躍したいという思いはもちろん変わらない。けれど、こうした学びを経て、それ以上に「女性として自立した生き方、働き方をしたい」と思うようになった。仕事の面でも、生活の面でも、自分の足で立てるようになりたい。それこそが、私が描きたいキャリアデザインの形だと気付いたから。
「サークルでも何かメディアに絡めた活動ができないか」。ある時そう思った私は、自ら手を挙げ、公演で上映する映像制作を担当。スマートフォンで練習風景を撮影、アプリで編集した動画を流したところ、多くの人から褒めてもらった。それは自信につながったし、純粋に楽しかったのを覚えている。
ただ一方で、就職に結び付けるためには、具体的に何をすればいいのか分からない。そこで2年次に受講したのが、「キャリアデザインを描く」という授業。これが、私のキャリア観を大きく変えた。
それまでは、キャリアと聞くと、就職活動や仕事のイメージが強かった。けれど、この授業を通して、本当に大切なことは「その先」にあると知ったのだ。結婚や出産、趣味などのプライベートも含めた将来設計がいかに大切か。自分に欠けていた新たな視点を得られたことは、とても有意義だったと思っている。
更に、東京女子大学では、ジェンダーに関する学びの機会も多い。小中高と共学で育ってきた私は、恥ずかしながら、これまで女性の生き方や社会的立場について深く考えたことがなかった。でも、さまざまな授業を受けていく中で、女性が本当の意味で活躍できる社会がまだまだ実現していないことを痛感させられた。
メディア業界で働きたい、活躍したいという思いはもちろん変わらない。けれど、こうした学びを経て、それ以上に「女性として自立した生き方、働き方をしたい」と思うようになった。仕事の面でも、生活の面でも、自分の足で立てるようになりたい。それこそが、私が描きたいキャリアデザインの形だと気付いたから。
広告業界で確かな実績を積み
いつかは大学に恩返しを
自分の軸が定まってからは、これまで以上に迷いなく学業や就職活動に打ち込むことができたと思う。
企業研究をきっかけに興味を持ったマーケティングの授業を履修するなど、専攻以外の学びにも注力。もちろんゼミにも力を入れ、現在は「スポーツ観戦とメディア」をテーマに研究中だ。観戦時に利用する媒体に着目し、人々がスポーツ観戦に求めるものや、アイデンティティーとの関連を明らかにしたいと思っている。
就職活動では、仕事内容や勤務条件だけでなく、福利厚生や「この会社で女性としての立場が確立できるか」といった点も考慮。理想とマッチしていると感じた広告代理店に就職を決めた。もともとはテレビ業界に興味があったけれど、専攻の授業を通して、自分の適性や関心が広告業界にあると分かったのだ。
専門性に加え、広い視野と柔軟なキャリア観を育んでくれた学びのおかげで、より自分らしい形で夢をかなえることができた。
それに、両親の言葉通り、この大学には真面目で優秀な人が本当に多く、プレゼンテーションやディスカッションでは感心させられることばかりだった。自分にない考えをたくさんの授業、たくさんの人から吸収した経験は、きっと仕事と人生を豊かにしてくれるだろう。
今の私には、新たな目標がある。日本中を巻き込むような仕事を手がけ、確かな実績を築いた後に、コミュニケーション専攻でゲスト講義をすること。自身の経験を後輩たちに還元することで、お世話になった大学への恩返しができれば、これ以上うれしいことはない。
企業研究をきっかけに興味を持ったマーケティングの授業を履修するなど、専攻以外の学びにも注力。もちろんゼミにも力を入れ、現在は「スポーツ観戦とメディア」をテーマに研究中だ。観戦時に利用する媒体に着目し、人々がスポーツ観戦に求めるものや、アイデンティティーとの関連を明らかにしたいと思っている。
就職活動では、仕事内容や勤務条件だけでなく、福利厚生や「この会社で女性としての立場が確立できるか」といった点も考慮。理想とマッチしていると感じた広告代理店に就職を決めた。もともとはテレビ業界に興味があったけれど、専攻の授業を通して、自分の適性や関心が広告業界にあると分かったのだ。
専門性に加え、広い視野と柔軟なキャリア観を育んでくれた学びのおかげで、より自分らしい形で夢をかなえることができた。
それに、両親の言葉通り、この大学には真面目で優秀な人が本当に多く、プレゼンテーションやディスカッションでは感心させられることばかりだった。自分にない考えをたくさんの授業、たくさんの人から吸収した経験は、きっと仕事と人生を豊かにしてくれるだろう。
今の私には、新たな目標がある。日本中を巻き込むような仕事を手がけ、確かな実績を築いた後に、コミュニケーション専攻でゲスト講義をすること。自身の経験を後輩たちに還元することで、お世話になった大学への恩返しができれば、これ以上うれしいことはない。