応用範囲の広い情報分野を
少人数でじっくり学べる環境が決め手に
大教室に大勢の学生が並び、マイク越しの先生の声を聞く。それが、高校までに抱いていた大学の授業のイメージだ。でも、小学校から女子校で育った私は、少人数の場で、先生が親身に寄り添ってくれる良さを知っていた。東京女子大学を選んだのは、「ここにはその環境がある」と感じたからだ。
情報理学専攻があったことも、決断を後押しした。プログラミングやネットワーク、コンピューターシミュレーションなどの情報分野の知識やスキルは、今まさに社会で求められているもの。「どんな分野、どんな仕事に進んでもきっと役に立つ」という確信があった。
「自分の直感は間違っていなかった」。そう感じたのは、入学後すぐのこと。情報理学専攻の授業は多くても30名ほどで、まるで高校のクラスのような親密な雰囲気がある。細やかな指導が行き届く環境のおかげで、「情報分野」と「物理学や化学、生物学などの他の理系分野」を融合した学びに、心ゆくまで没頭することができた。
情報理学専攻があったことも、決断を後押しした。プログラミングやネットワーク、コンピューターシミュレーションなどの情報分野の知識やスキルは、今まさに社会で求められているもの。「どんな分野、どんな仕事に進んでもきっと役に立つ」という確信があった。
「自分の直感は間違っていなかった」。そう感じたのは、入学後すぐのこと。情報理学専攻の授業は多くても30名ほどで、まるで高校のクラスのような親密な雰囲気がある。細やかな指導が行き届く環境のおかげで、「情報分野」と「物理学や化学、生物学などの他の理系分野」を融合した学びに、心ゆくまで没頭することができた。
睡眠障害の研究に打ち込む傍ら
「女性学」を学び、視野を広げる
中でも「本当に一人ひとりを見てくれている」と感激したのは、3年次から始まったゼミ。
この専攻では、1・2年次で「情報分野」の基礎を学びながら、「他の理系分野」を掘り下げて学習。ゼミでは、その両者をかけ合わせた研究に挑戦する場合がほとんどだ。化学が好きだった私は、計算化学のゼミに所属。コンピューターシミュレーションを用いて、ナルコレプシーという睡眠障害に関わる物質を研究している。
ナルコレプシーは、日中に我慢できないほどの眠気に襲われる病気。この症状を改善するために、より効果的な方法はないだろうか。その手がかりをつかもうと、人が覚醒している時に放出する物質などについて分析を進めている最中だ。
本格的に研究を始めてみると、これまで知らなかった現象や物質に次々と出合い、化学の世界の奥深さに魅了されている。でも、全てが初めてだからこそ、戸惑うことも、壁にぶつかることもたくさんある。それでも一歩ずつ前に進めているのは、毎回のゼミで一人ひとりに時間をかけ、驚くほど丁寧なフィードバックをくださる先生の存在があるからだ。
「分からないことはすぐ聞いてほしい」。そう先生が言葉をかけてくださるからこそ、安心して研究に集中できるし、疑問をすぐに解消できる。しかも、アドバイスの内容は技術や進め方に関するものが中心で、「答え」そのものではない。だからこそ、自分で考え、粘り強く研究に向き合う力が鍛えられたように思う。
そんなふうに研究に打ち込む毎日は、ともすれば視野が狭くなりがちになる。けれど、この大学では専門以外の多彩な学びへの扉が開かれている。将来を見据えて英語を学んだり、環境問題に関する科目を受講したり。興味の赴くままに、新たな知識や発見に出合う喜びを味わった。
特に心に残っているのは、「女性学」の授業。女性というだけで進学や就職が制限された時代があり、その状況を打破すべく闘った人たちがいる。そして、今なお声を上げ続けている人たちがいる。そうした歴史と現状を学んだことは、目の前の社会を見つめる確かな視点を育んでくれた。
この専攻では、1・2年次で「情報分野」の基礎を学びながら、「他の理系分野」を掘り下げて学習。ゼミでは、その両者をかけ合わせた研究に挑戦する場合がほとんどだ。化学が好きだった私は、計算化学のゼミに所属。コンピューターシミュレーションを用いて、ナルコレプシーという睡眠障害に関わる物質を研究している。
ナルコレプシーは、日中に我慢できないほどの眠気に襲われる病気。この症状を改善するために、より効果的な方法はないだろうか。その手がかりをつかもうと、人が覚醒している時に放出する物質などについて分析を進めている最中だ。
本格的に研究を始めてみると、これまで知らなかった現象や物質に次々と出合い、化学の世界の奥深さに魅了されている。でも、全てが初めてだからこそ、戸惑うことも、壁にぶつかることもたくさんある。それでも一歩ずつ前に進めているのは、毎回のゼミで一人ひとりに時間をかけ、驚くほど丁寧なフィードバックをくださる先生の存在があるからだ。
「分からないことはすぐ聞いてほしい」。そう先生が言葉をかけてくださるからこそ、安心して研究に集中できるし、疑問をすぐに解消できる。しかも、アドバイスの内容は技術や進め方に関するものが中心で、「答え」そのものではない。だからこそ、自分で考え、粘り強く研究に向き合う力が鍛えられたように思う。
そんなふうに研究に打ち込む毎日は、ともすれば視野が狭くなりがちになる。けれど、この大学では専門以外の多彩な学びへの扉が開かれている。将来を見据えて英語を学んだり、環境問題に関する科目を受講したり。興味の赴くままに、新たな知識や発見に出合う喜びを味わった。
特に心に残っているのは、「女性学」の授業。女性というだけで進学や就職が制限された時代があり、その状況を打破すべく闘った人たちがいる。そして、今なお声を上げ続けている人たちがいる。そうした歴史と現状を学んだことは、目の前の社会を見つめる確かな視点を育んでくれた。
就職活動を通して肌で感じた
リベラルアーツ教育の良さ
学業と並行して、ラクロス部の活動にも熱中した。入部した理由は、高校まで陸上をやっていて、チーム競技と球技に挑戦してみたかったから。「苦手なものにあえて飛び込むことで、見える世界がきっとある」。実際、その予感通りの4年間になったと思う。本気で喜び、本気で悔しいと思える経験ができたことは、大きな財産になった。
また、ゼミで「睡眠」を研究テーマに選んだのは、部の活動を通して、睡眠によってパフォーマンスが大きく左右されることを実感していたから。学びの場やフィールドで得たヒントがつながり、新しいアプローチや発見が生まれる。そんな化学反応も、この大学の魅力だと思う。
卒業後は、研究の傍ら地道に学んでいた英語力を生かした仕事に就く。就職活動の面接やグループワークでは、専門以外の科目で得た幅広い教養が生きた。知見を広げることの大切さ、リベラルアーツ教育の良さを、身を持って感じることができた。
専門分野を究めること、社会に広く目を向けること、部活に全力を注ぐこと。その一つひとつが、私を大きく成長させてくれた。そして、その道のりには常に、寄り添ってくださる先生方や、ともに切磋琢磨する仲間の存在があった。
東京女子大学で過ごしたかけがえのない日々を、未来を切り拓く力に変えて、これからの人生を歩んでいきたい。
また、ゼミで「睡眠」を研究テーマに選んだのは、部の活動を通して、睡眠によってパフォーマンスが大きく左右されることを実感していたから。学びの場やフィールドで得たヒントがつながり、新しいアプローチや発見が生まれる。そんな化学反応も、この大学の魅力だと思う。
卒業後は、研究の傍ら地道に学んでいた英語力を生かした仕事に就く。就職活動の面接やグループワークでは、専門以外の科目で得た幅広い教養が生きた。知見を広げることの大切さ、リベラルアーツ教育の良さを、身を持って感じることができた。
専門分野を究めること、社会に広く目を向けること、部活に全力を注ぐこと。その一つひとつが、私を大きく成長させてくれた。そして、その道のりには常に、寄り添ってくださる先生方や、ともに切磋琢磨する仲間の存在があった。
東京女子大学で過ごしたかけがえのない日々を、未来を切り拓く力に変えて、これからの人生を歩んでいきたい。