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東京女子大学

『学報』2015年度第3号NEWSより

前期末卒業者・修了者、キャンパスを巣立つ

去る9月24日(木)11時より本学チャペルにおいて前期末学位授与式が行われた。

卒業者・修了者は合計18名(現代教養学部人文学科哲学専攻・日本文学専攻各1名、英語文学文化専攻2名、史学専攻4名、国際社会学科国際関係専攻3名、経済学専攻1名、人間科学科心理学専攻1名、言語科学専攻2名、現代文化学部コミュニケーション学科1名、大学院人間科学研究科博士前期課程人間社会科学専攻1名、博士後期課程生涯人間科学専攻1名)。

小野学長からは、安井てつ第二代学長の言葉「知識と能力を人類、社会のために役立てる叡智を持った女性」を引いて、一人ひとりが、与えられた能力を他者のため、人類・社会のために用いることのできる女性として、卒業後も学び続け、成長し続けて「地の塩、世の光」となってほしい、との告辞があった。

創立100周年に向けて掲げるコンセプト「挑戦する知性」には、自分で考え、他者に思いを馳せ、社会のために行動するという意味が込められている。この言葉を胸に、それぞれの道で努力してほしいと励まされた。

父母懇談会

9月19日(土)、第16回父母懇談会が開催された。約560世帯のご家族が、緑豊かなキャンパスで1日を過ごされた。

現況報告会では、小野学長の挨拶に始まり、黒川学部長より本学の五つの魅力と文部科学省「平成24年度私立大学戦略的研究基盤形成支援事業」「平成26年度大学改革再生加速プログラム」に採択された事業の新たな取り組みについて報告があった。樋脇全学共通教育部長からは、全学共通カリキュラムや昨年度より開始となった留学制度「スタディ・アブロード・プログラム」について説明があった。

就職説明会や留学説明会、個別面談にも多くのご父母にご参加いただいた。またマンドリンクラブによる演奏や表千家茶道会のお茶席、学生によるキャンパスツアーなどのプログラムも非常に好評であった。学生たちの成長の様子に、ご父母の皆様から温かいご感想をいただいた。

第30回「女性史青山なを賞」

伊集院葉子『古代の女性官僚 —女官の出世・結婚・引退』(吉川弘文館、2014年)

日本古代の女官は、これまでは天皇の性愛対象、侍女とみなされがちだった。だが著者は、彼女たちが「男性と同質の官僚」だったことを、男官との協働(時には指揮監督も)、勤務評定をへた昇進、職務の重要性に応じた俸給など、豊富な史料で示していく。旧来の豪族男女による出仕が、8世紀以降の律令国家運営にも欠かせなかったのだという。女官を古代官僚制の中に位置づけた画期的成果であり、現代の女性と政治・職業についても考えさせられる。それを一般読者の手元にわかりやすい形で届けた、貴重な書である。

選考委員 義江明子

キリスト教センター主催リトリート報告

キリスト教センター主催の第7回リトリートは、9月14日から16日まで盛岡、石巻、仙台において、学生7名、小野学長と教職員5名の13名の参加を得て、「東北への旅—新渡戸稲造の生誕地と被災地を訪ねて」と題して行なわれた。

1日目は新渡戸稲造のゆかりの地である盛岡、花巻を訪れ、花巻新渡戸記念館を見学した。
2日目は石巻日日新聞社報道部長の平井美智子氏(本学卒業生)により、東日本大震災直後の「手書き壁新聞」発行についての講演を伺い、講演と昼食には同窓会宮城支部の3名の同窓生も参加され、よい交流の時を持った。その後石巻と仙台の被災地を巡り、被災者支援センター「エマオ」での他大学の学生達とのシェアリングに参加した。

3日目は仙台市博物館にて「慶長遣欧使節」についての学びの時を持った。新渡戸先生の働きに想いを馳せ、被災地での働きについて考え、良い学びと交わりの充実した3日間であった。

本学古沢希代子教授の叙勲

本学古沢希代子教授(国際社会学科経済学専攻)が、東ティモール民主共和国大統領より「東ティモール勲章」(Order of Timor-Leste)を授与された。1975年、ポルトガルからの独立の過程で隣国インドネシアに軍事侵攻された同国の自決権行使のために80年代から尽力した日本人12人の中の1人としての受章。「東ティモール功労賞授賞式」(Solidarity Medal Award Ceremony)が9月9日に駐日東ティモール大使館主催で行われ、来日したコエーリョ外相から感謝の意が表明された。

「挑戦する知性」奨学金を設立します

成績優秀かつ経済的理由で進学することに困難をかかえる女子生徒に対して、本学への進学の道を開き、将来を担うリーダーシップをもった女性を育てる趣旨の奨学金である。

選考により、本学の学生納付金全額(入学金・授業料・施設費)及び新学寮入寮希望者には寮経費全額を4年間にわたり授与する。2016年度は、大学入試センター試験3教科型入学試験に合格し、入学する者を対象とし、出願には、学校長の推薦が必要。また、本学在学生で、家計状況の急変により学業継続が困難な成績優秀者も支援対象とする。
問合せ先 学生生活課