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東京女子大学

ストーリー

[在学生]

好きなものを活かしながらマイペースに学びを追求できるから、自分のままでいられる

人文学科 日本文学専攻4年次 川上まどか / 人文学科 日本文学専攻4年次 吉村雛

東京女子大学人文学科日本文学専攻・光延真哉先生のゼミに所属している現在4年生の川上まどかさんと吉村雛さん。音楽漬けの幼少期を過ごし、軽音サークルに所属し似た形のギターを持っているなど共通点も多い二人は、3年生の時にゼミで初めて出会いました。いつも一緒にいるわけではないけれど、必要な時に手を取り合える距離感だと感じていたという二人は、異なる個性を持った人が自然体でいられ、自然豊かな環境で自分のペースでのんびりと学べる東京女子大学での生活が自分にぴったりだと話します。お互いの関係性や、東京女子大学でのキャンパスライフ、大学生活を経て変化した部分を伺いました。

マイペースでおっとりした性格だけれど、一つの物事にのめり込んだら真っ直ぐ突き進むタイプの二人

─大学に入学する前は、どのような学生生活を送っていましたか?

川上:私は音楽漬けの日々でした。幼稚園から小学4年生までピアノを真剣に習っていて、小学5年生で『スウィングガールズ』という映画に影響を受けて、地元の吹奏楽団に入ってトランペットを吹いていました。中学校では吹奏楽部に入り、中学2年生で合奏をまとめる学生指揮者を担うことになって。県大会を目指すような学校だったので、朝から夜まで部活ばかりしていました。

吉村:
私も同じく、音楽漬けでした。母と姉が楽器をやっていて、私も小学校からピアノ教室に通い、小学4年生で学校の吹奏楽部に入ってフルートを吹いていました。近くに吹奏楽の強豪高校があったので、周りの小中学校も熱が入っていたんですよね。川上さんと同じく朝から夜まで、土日も練習でした。小学6年生から中学3年生まで父の仕事の関係でシンガポールに転校した時は、軽音楽部に入っていました。

左から、吉村雛さん、川上まどかさん。吉村さんがお気に入りの11号館にある食堂で

─偶然にも、同じような幼少期を送られていたんですね。音楽大学への道も考えたのではないかと思うのですが、高校で変化があったのでしょうか?

川上:私は忙しい毎日の反動で、高校はゆっくり過ごそうと決めて部活に入らなかったんです。友だちと放課後に遊んだり、「一日一冊」と決めて本を読んだり、小学校・中学校ではできなかったことをしていました。

─一日一冊本を読むなんて、よい時間の過ごし方ですね。

川上:もともと本を読むのが好きだったんですけど、中学生までは忙しくて全然読めなかったので。高校では時間がある時にしかできないことをやりたくて、今やるべきかな、と思ったんです。日本の名作を制覇しようと決めて、夏目漱石や太宰治など文豪と呼ばれる方々の作品を読んでいました。

吉村:私も、高校で日本に帰ってきてからは音楽から離れてしまって。小説を書くなど文章で表現することが好きだったので、脚本を書いてみたくて演劇部を覗いたんです。だけど、その高校は即興でお芝居を作っていく方針で。先輩の演技を見て感動してしまって、当初の予定とは違ったけれど役者をやるために演劇部に入りました。もともと根暗で、人前に出るのは苦手だったんですけど、舞台に立つと違う自分になれる感覚がありました。何度か舞台に立つようになって、人前に出るのは平気になりました。

─お互いのことをどんな性格だと思いますか?

吉村:3年生の時は1年間リモート授業だったので直接お話しする機会は少なかったのですが、川上さんはおっとりしているなと思います。

川上:私はすごくマイペースな性格で、ゆっくりしているところがあって。吉村さんもおっとりしていて、だけど芯はしっかりしている印象です。

─マイペースだけれど、一つの物事にのめり込んだら真っ直ぐ突き進むタイプのお二人だと思いました。

川上:そうかもしれないです。普段は一人行動で、自分でやりたいことを決めて実行することが好きです。最近も新しいことを始めたくて、一人で忍者道場に通って、忍者の修行をしています。

全員:忍者!

川上:今まで音楽ばかりだったので、スポーツをやってみたいと思いました。でも、今からバドミントンやテニスだと上手な人には絶対に追いつけないので、それなら人口の少ない忍者をやってみようと思ったんです(笑)。手裏剣を投げられるようになりました。

吉村:私はそんなにユニークなことはしていないけど、何事も長く続けることが多いです。大学に入ってから始めたアルバイトを今も続けています。

女性学の研究を積極的に行っている東京女子大学で、自分の疑問を解決したい

─そんなお二人が、東京女子大学に入学を決められたのはどうしてだったのですか?

吉村:私は女子大しか受けていないんです。オープンキャンパスを回っていて、女子大はジェンダーに関する授業や女性が活躍できる社会について考える機会が多いと感じたので、女子大に絞りました。そのなかでも、東京女子大学の当時の学長(小野祥子元学長)の「女性が活躍する社会に向けて」というメッセージに感銘を受けて入学を決めました。高校の時、社会科の先生が東京女子大学を出たばかりの方で、その先生が素敵だなと思っていたのもきっかけの一つです。

─東京女子大学は女性学・ジェンダー視点に立つ教育プログラムを積極的に導入されていますよね。また、女性研究者の支援に力を入れた「エンパワーメント・センター」もあります。

川上:私は大学で文学を学びたいと思っていましたが、同時にジェンダー学についても興味がありました。生活するなかで自分自身、女性差別を特段感じた経験はなかったんですけど、たとえば母親が、仕事をしているのに家事も全部担っていることに高校生の時から疑問を感じていました。一人だとなかなか解決できない問題なので、大学でジェンダー学を学びながら自分なりの解決策を見つけたいと思って、女子大を重点的に見ていました。東京女子大学のオープンキャンパスは行けなかったのですが、入学前にインターネットでいろいろ調べて、女性学の研究を積極的に行っている印象を受けたので入学を決めました。

吉村:
あとは、学校の雰囲気もよいなと思いました。女子大=お嬢様がいてキラキラしているというイメージがあったんですけど、東京女子大学はいろいろな人がいる印象で、自然豊かな場所にあるのでのんびりできそうに感じて。校舎もすごく好きです。

川上:私も性格的に、ゆっくり過ごせる環境というのは重視していました。実際に入学してからも、落ち着いて過ごすことができました。

─どんな風にキャンパスライフを過ごしていますか?

川上:1年生の時は必修の授業がたくさんあって、週5で朝から夕方まで授業が入っていました。その合間で、ほかの大学の軽音サークルでバンド活動したり、アルバイトをしたりしていました。やっぱり音楽が好きなのと、『けいおん!』というアニメにすごく影響を受けて軽音サークルに入ったんです。

吉村:私も、買ったけど弾いていなかったギターに挑戦しようと、東京女子大学内の軽音サークルに入りました。授業も楽しいのでいろいろ受けています。日本文学専攻では1年生の必修で近現代から古文まで網羅的に学べるので、それを踏まえたうえで2年生は興味のある分野を選択して突き詰めていけました。3年生からはゼミが始まって、その時間も多くなりました。

川上:大学の授業は、一方的に先生の話を聞いてノートをとるイメージがあったのですが、東京女子大は1年生からグループワークやプレゼンテーションをする機会も多くて、新鮮で楽しかったです。

東京の江戸散歩マップを作る授業も。自分の興味を深められる光延ゼミ

─お二人とも、江戸時代の文学を対象とした光延真哉ゼミに入られています。ゼミを選んだ理由は?

吉村:1年生の時に光延先生の「日本古典文学入門」という授業を受けて、近世文学に興味を持ちました。私は古文が苦手だったのですが、江戸時代の文学は文法も現代に近くて読みやすく、絵も素敵だなと。物語も面白いので、次第に夢中になっていきました。

川上:私は、高校時代に一日一冊本を読んでいる時に『東海道四谷怪談』を好きになったのが近世文学との出会いです。その時は四谷怪談のアニメも見るくらい、ハマってしまって。大学で初めて、四谷怪談の詳しい解説や裏話を光延先生の授業で聞いて、近世文学の研究に興味を持ちました。江戸時代の文学は四谷怪談もそうですが、ほかの時代の文学よりも直接的な描写が多くて刺激的で、そこがもともと好きだったんです。それで、この時代の文学をもっと掘り下げて学びたいと思いました。ゼミは5人だけなので、少ない分全員と仲良くなれます。先生も、一人ひとり丁寧にフィードバックしてくれます。

吉村:光延先生は面白いよね(笑)。『スター・ウォーズ』と歌舞伎がすごく好きな先生で。自分の好きなものの話になると饒舌になります。

─ゼミで面白かった授業を教えていただけますか。

川上:江戸時代の建物を現代の地図にリンクさせて、東京の江戸散歩マップを作る授業が楽しかったです。地図から江戸時代の歴史を紐解くのが新鮮でしたし、自分の興味ある分野も取り入れることができて。私は、四谷怪談の神社を描いたりしました(笑)。

吉村:御茶ノ水周辺の散歩マップを作る時に、私が余談で御茶ノ水の楽器屋さんで買ったギターを写真付きで紹介したんです。そうしたら、川上さんが「私の持っているギターと似ています」と言ってくれて。

川上:ちょっと特徴的な形のギターなので、うれしくなって思わず感想の時に伝えてしまいました。

─お二人が出会ったのも、ゼミが初めてだったんですよね?

吉村:初めて会ったのはゼミです。川上さんとの出会いで印象的なのは、3年生の時の「古典文学基礎演習(くずし字)」という授業でチームが一緒になり、そこで川上さんがリーダーを務めてくれました。

川上:江戸時代の作品を自由に1点決めて、くずし字を自分たちで解読する授業でした。それぞれ解読する箇所を分担するのですが、分担決めのスケジュール調整だけでいっぱいいっぱいになってしまって、自分の担当箇所を解読できないこともあったんです。そんな時に吉村さんが助けてくれることが何回もありました。なので、話してみたい気持ちはあったんですけど3年生はずっとリモート授業だったので、初めて4年生で会えた時はすごくぎこちなかったです(笑)。

吉村:就活もあるので、なかなか遊びに行く時間もとれなくて。落ち着いたらじっくり話したいですね。 

─4年生なので、就活もありますし、卒論についても進める時期かと思います。

川上:私はまだ、テーマを探しているところです。

吉村:私は、井原西鶴の『男色大鑑』という作品を卒論のテーマに決めました。 

─井原西鶴といえば、『好色一代男』や『日本永代蔵』など浮世草子で人気となった江戸時代を代表する作家の一人です。『男色大鑑』は8巻にわたる短編集で、男性同士の恋愛模様を描いています。近年BL的視点からコミカライズされるなど注目を集めていますね。

吉村:卒論となると、1年間に渡って研究するので、なるべく自分が興味を持ち続けられる作品を選びたいと思いました。私はもともとBL(ボーイズ・ラブ)作品が好きなのですが、江戸時代はそういった物語が多いんですね。なかでも『男色大鑑』は美少年がたくさん出てくるところに興味を持ちました。 
 

日本文学専攻の図書室で

環境も人も、ゆったりと落ち着いているので、必要な時に手を取り合えるよい距離感の友だちができました

─大学生活を振り返って、自分自身が変化したと感じる部分はありますか?

川上:私は自分の好きなことなら頑張れるんですけど、授業の宿題や提出物の期限を守ることができないタイプで。計画を立てるのがすごく苦手だったんです。3年生になってみんなが就職活動を意識し始めた時も、私は全然将来について考えていませんでした。でも、東京女子大学の子たちは、将来のことをしっかり考えている人が多くて、周りの友だちがインターンシップの話をしてくれたり、やりたいことを話してくれたりして、少しずつ私も影響を受けて「自分が将来やりたいことってなんだろう?」と真剣に考えるようになって。そのおかげで、大好きな漫画やアニメに関わる仕事に就きたいと思い、出版社を中心に受けました。エントリーシートも計画的に出せて、結果的に漫画の編集をする仕事に内定が決まって、自分の成長を感じました。

─おめでとうございます! 吉村さんは自分の変化についていかがですか?

吉村:今まで誰かに決めてもらったことを一生懸命やることが多かったんですけど、大学はすごく自由な場所だと実感しました。初歩的ですけど、授業を組むのも全部自分で考えなきゃいけない。どんな分野を勉強したいのか、授業以外にサークルやアルバイトはどんなことをしたいのか、自由に選択できる機会が増えたことで、自分で考える力がついたかなと思います。

─自由になればなるほど選択をするのが難しくなると思います。吉村さんはどういうことを大事に選択されていますか?

吉村:私も川上さんと同じで、自分の好きなもの、やりたいことを軸に選ぶようにしています。妥協はしたくないので、少し難しくても受けてみたい授業を選んで、就職活動もやりたいことを優先してエントリーしています。

─お二人とも、自分の好きなことを大切にされているんですね。あらためて、東京女子大学に通ってよかったことを教えていただけますか?

川上:少人数なので、密なコミュニケーションが取りやすいのはよいところだと思っています。学生同士もそうですけど、先生ともお話しできる機会が多くて。すごく驚いたのは、1年生の時に一人ひとりの学生に担当の教授がつく「アドバイザー制度」。私は当時、出席日数が危ない状況が続いていて、担当の先生が声を掛けてくれたり相談に乗ってくれたりして、すごく助けられました。

吉村:大学では人から「こう見られたい」というのがなくて、それぞれが自分のままでいられる感じがあると思います。すっぴんで来ている人もいるし、みんなやりたいことをやっていて、いろんな意味で自然体のままでいられるので、タイプの違う子でも授業で隣の席になっただけで仲良くなることもありました。頻繁に連絡を取り合わなくても、授業で会ったらごはんに行ったり、校内ですれ違ったら声を掛けてくれたり、授業ごとに友だちができる気がします。

─異なる個性を持った人同士で、どういう風に関係性を築いていると思いますか?

川上:性格が違うからといって意識はせずに、自然と仲良くなれる環境だと思います。自分と違うところは尊敬できる部分だと、大学に入っていろんな人に出会ってから気付きました。個性を活かしながら、一緒に協力できる。たとえずっと一緒じゃなくても、必要な時に力を借りて協力し合えることを大学に入ってから知りました。

吉村:関わったことのないタイプの人も自然と受け入れられるようになりました。高校生の時は、仲良しのグループを作って、その人たちとずっと一緒にいることも多かったけれど、たまに会って、話をするくらいの関係性も居心地がよいんですよね。東京女子大学は環境も人も、ゆったりと落ち着いているので、必要な時に手を取り合えるいい距離感の友だちができました。

川上さんがお気に入りの24号館の大きなテーブルで。「静かで落ち着くので、友だちと集まったり一人で過ごしたりしています」

吉村雛
人文学科 日本文学専攻4年次(取材時)

千葉県出身。高校を卒業後、東京女子大学に入学。日本文学専攻 光延真哉ゼミに所属するほか、東京女子大学学友会公認軽音サークルMusic-Societyにも所属。

川上まどか
人文学科 日本文学専攻4年次(取材時)

埼玉県出身。高校を卒業後、東京女子大学に入学。日本文学専攻 光延真哉ゼミに所属するほか、他大学のバンドサークルにも所属。

スタッフ

Interviewer・Writer:
羽佐田瑶子
Photo:
吉田周平
Editor:
竹中万季