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ストーリー

[教職員]

文化に生きる人のこころを解き明かす—質問紙調査から脳波実験まで

東京女子大学 現代教養学部 心理・コミュニケーション学科 コミュニケーション専攻 教授 唐澤真弓

「私」という存在はどのように出来上がるのか。そんな問いを抱きながら、初めて訪れたアメリカの大学での研究生活。言語や習慣以上に、考えや行動といったこころのプロセスの違いにカルチャーショックを受けました。そこで出会ったのが文化心理学。文化比較を通して、私たちがどのように文化に主体的に関わり、自らの心を作り上げているかを実験や調査を通して、研究していく新しい研究領域でした。
帰国後、日米の善悪判断、日独米の小中学生に見る学校と子どもの意欲、日米中の幼児教育の比較といった研究を積み上げてきました。一つの転機となったのが、幸福感についてのプロジェクトです。「日本人は世界一長生きだが、幸福感は世界の中で高くない」、そんなパラドックスを解こうと、日米の国際的かつ学際的な研究として、「日本人のしあわせと健康」プロジェクトを立ち上げました。関係性を重んじながら、関係性から放たれてホッとする日本的幸福感尺度を見つけることができたのですが、同時に、医学、生理学、心理学の先生方との議論の中から、文化はどのくらい深く私たちのこころに影響を与えるのか、という新たな問いを見出しました。

研究室では脳波を測定して心の動きを探っています

それ以来、文化とこころの違いを、脳神経科学レベルで分析・実証する日米比較研究を進めています。ルールを破ることの意味が文化によって違うことが、意識下にない短い時間での脳波の違いに現れてきています。より深く、より潜在的に文化は私たちの心に入り込んでいる—そのプロセスをワクワクしながら探究しています。
研究キーワード 文化比較 / 自己認識 / 感情コントロール / 幸福感(well-being )

唐澤真弓
東京女子大学 現代教養学部 心理・コミュニケーション学科 コミュニケーション専攻 教授

文化と自己文化に生まれ、文化に生きる人のこころの成り立ち、特に自己認識の生成、文化との相互構成過程を、質問紙、質問紙実験、脳波など、学際的な方法で、日米比較を中心に検討している。