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東京女子大学

人文学科

哲学専攻

しなやかに生きるための教養と、
問題の本質をつかむ力を
身につけます

人間は誰しも、さまざまな疑問を抱きます。自分が生きている意味とは、愛とは何なのか、人間の心とは何なのか、善悪の基準はどこにあるのか、世界はなぜ存在するのか、科学によって未来の世界と人間はどう変わるのか、美や芸術は私たちに何をもたらすのか。そうした疑問に対して、哲学専攻では哲学、倫理学、美学・芸術学、キリスト教学という学びの場を設けました。そこで、先人たちが考えてきた過程をたどりながら、筋道を立てて自らの考えを深めていき、社会に通じる知識と実践力はもちろん、人間として真に美しく豊かに生きるための教養(リベラル・アーツ)を身につけ、問題の本質を見抜く知性と感性を磨くことを目指します。

学べること
現代哲学 / 西洋哲学史 / 倫理学 / 美学・芸術学 / 日本思想 / 東洋思想 / キリスト教学 / 現代科学論

専門分野

  • 哲学

    認識、心、科学、言語、存在、人生の意味など、根源的なところから私たちの生のありようを問い直す学問です。

  • キリスト教学

    聖書、思想、歴史の観点からキリスト教思想を体系的に学ぶ学問です。現代の宗教、社会、倫理、文学、芸術との関わりも考察します。

  • 倫理学

    幸福、平等、尊厳、正義、そして善悪の本性など、我々の生の道徳的、倫理的側面を検討する学問です。脳死臓器移植や出生前診断の是非など、最新の倫理的課題も扱います。

  • 美学・芸術学

    美的なもの・芸術もしくはアート、といった感性的力を軸とする領域の独自な存在とその意義を哲学的に検討する学問です。

学びのポイント

  • 01

    現代の諸問題も研究のテーマに

    人間や世界の普遍的な問題はもちろん、現代が直面しているさまざまな問題について考えることも哲学の使命です。そのために、過去から現在まで続く哲学、倫理学、美学・芸術学、キリスト教学の長い歴史の中で培われてきた思索を糧にしながら、新しい視点と自分で考えていく力を身につけていきます。

  • 02

    哲学の伝統に現代の科学や芸術の視点を取り入れます

    哲学には長い歴史によって育まれた知的遺産がありますが、現在、私たちが直面している問題を考えるには、それだけでは不十分です。そこで、哲学的思考の伝統に現代の最先端の科学や芸術の視点を取り入れることで、変わりゆく世界や人間について新しい視野を広げ、その中で問題の本質をつかんでいく方法を学びます。

  • 特色

    • 1学年40人の少人数の専攻です。アットホームな雰囲気の中で、じっくりと丁寧に学ぶことができます。
    • 少人数の演習を通して、論理的に考える力、すなわち、「自分の考えを言葉にする力」、「他人の考えを明確に理解する力」、そして「それらの考えを深く吟味する力」を養います。
    • AI技術や新型コロナウィルス、そして生命倫理の諸問題など、現代において私たちが社会としても個人としても直面する諸問題について、「科学技術」「ケア」「尊厳」など根本的なレベルから理解する力を養います。
    • 西洋哲学を中心に、倫理学、美学、キリスト教学、日本、東洋思想など、古今東西の古典的な思想を幅広く学べるカリキュラムを設置しています。
  • 身につく力

    • 現代が直面する問題の本質をつかむ洞察力
    • 論理的に思考し、それを明快に表現する力
    • 美と芸術にふれることで磨かれる感性

カリキュラム

4年間のカリキュラム概要

  • 1年次

    哲学の全体像をつかみ、関心の幅を広げ、哲学的な問いに向き合っていく姿勢を養います。

  • 2年次

    概論系の科目、哲学史・思想史で基礎的な力をつけていきます。

  • 3年次

    特殊講義や専門演習で学びを深め、関心を広げます。

  • 4年次

    これまでの学びの集大成として、卒業論文を作成します。

主な授業内容

  • ◆現代哲学

    哲学の基本問題

    哲学とは何か、哲学的に考えるとはどういうことか、をゼロから学びます。哲学することのトレーニングの授業では、常に、学生の反応、討論などが要求されます。クリアにものを考え抜く力を養います。

  • 哲学概論

    主として知識の成立についての哲学的問題を扱い、人間が周囲のものとどのように関わりながら、自分の世界を築いていくかを考えます。そのために、隣接するいろいろな学問も参考にして、多面的に検討します。

  • 哲学2年次演習Ⅰ・Ⅱ

    食という身近な話題を哲学的に思索しつつ、さらにデカルト哲学をとらえ直すことを目指す授業です。哲学的著作を巡りレジュメを作り、発表し、質疑応答する基本を学んでいきます。

  • ◆西洋哲学史

    古代ギリシャ哲学史

    西洋哲学史(古代)の基幹部分を扱います。哲学史の端緒から始め、前5~4世紀のアテナイで活躍したソクラテス、プラトン、アリストテレスを中心に、西洋哲学史の礎石を据えた哲学的思考の原型を取り出します。現代哲学の諸問題と交差する最新の研究状況の一端をも併せて紹介します。

  • 西洋現代哲学史

    現代を生きる私たちにも強い影響を与えている西洋近代の哲学は、どのような道を歩んできたのか。個性豊かな哲学者たちがこの世界を理解し、描こうとしてきた試みの数々を、〈観念〉という言葉に注目しながら考察します。

  • 現代哲学演習AⅠ・AⅡ

    現代の哲学者たちが、時代の変革期に当たって、自己と他者、社会、そして世界についてどのような真摯な思考を展開していったのか。原典を読み解いていきながら参加者同士で討論し、彼らの思考が持つ可能性を探究していきます。

  • ◆倫理学

    倫理学概論

    主として行為や価値に関わる倫理的な問題を扱い、人間がどのように自己を見いだし、社会を築いているかを考えます。そのために、古今のさまざまな哲学・倫理思想を手がかりにし、また隣接するいろいろな学問も参考にしながら、なるべく多面的に検討します。

  • 倫理学演習AⅠ・AⅡ

    ヒューム著『人性論』第3篇「道徳について」は、倫理学がいかにして可能かということの問題を深く考察した箇所で、近代以降の倫理学の研究に大きな影響を与えたものです。これをていねいに読むことによって、現代の倫理的諸問題を考えるヒントを得ることを目指します。

  • ◆美学・芸術学

    美学演習AⅠ・AⅡ

    ルネッサンス以来の芸術理論の代表的なテキストを読解しながら、芸術理論への理解を深めるとともに、芸術がどのようなものとして考えられてきたか、またそれがどのように時代の変化と関わっているかを検討することによって、芸術における「近代」とは何であったかを考察します。

  • 美学概論

    芸術と美的なものをめぐる基礎概念(「美的なもの」「批評」「作品」など)やトピック(「醜いものや怖いものがなぜ芸術になりうるのか?」「素人は本当に芸術を評価できないか?」など)を、可能な限り実例に即して学んでいきます。

  • 西洋の美学

    「美的・感性的なもの」および「芸術」をめぐる思想的・哲学的主題(「情念・感情」「山の美・廃墟」「ピュグマリオニズム」「機械」など)を、作品などの具体例を常に参照しつつ、深く探究します。

  • 日本と東洋の美学

    現在私たちが「日本人の美意識」と呼ぶものを巡って思索をおこなってきた思想家たち、和辻哲郎、九鬼周造や柳宗悦などを取り上げてその議論を紹介し、「日本的なるもの」が彼らによってどのように構築されたかを理解します。特にこの講義では、「日本的なもの」と「日本的でないもの」との表裏一体の関係を批判的に考察します。

  • ◆日本思想 東洋思想

    東洋思想史

    人間世界の規範の根拠は人間自身にあるのか、あるいは人間を超えたものにあるのか、それともその両者にあるのか。この講義は、朱子学から近現代に至る中国哲学において、この問いがどう論じられたのかを考えます。

  • 東洋・日本思想史演習AⅠ・AⅡ

    古代ギリシャに生まれた「哲学(フィロソフィア)」の言葉を初めて日本に導入したのは江戸時代直前のキリシタンたちでした。1595年に日本で刊行された『羅葡日対訳辞書』では、「フィロソフィア」は「学文の好き」と訳されました。当時もたらされたヨーロッパ中世の神学的発想と日本人側の反応を、ペドロ・ゴメスや林羅山の著作から読み解きます。

  • キリスト教の思想・文化

    キリスト教音楽のさまざまなジャンルのうち、レクイエムとクリスマス音楽の二種類に焦点を当てます。キリスト教思想において死はどう受け止められ、それはどう音楽化されてきたか、レクイエムに関してはこの死の問題を中心に考察します。クリスマス音楽については降誕節ならではの伝統的な音楽形式の数々を紹介します。

  • ◆キリスト教学

    キリスト教史

    ギリシア哲学との出合いによって新たな命を得たキリスト教は、中世の時代になると、イスラムとの出合いや大学の成立といった激動の中で深められ、12~13世紀に至ってスコラ学を形成していきます。本講義はこの時代(6~13世紀)に焦点をあて、現代にまでつながるヨーロッパの哲学の根本問題が生み出される過程を見ていきます。

  • ◆現代科学論

    現代科学とテクノロジーの哲学

    デジタルテクノロジーという観点から見た近世哲学の諸相を検討し、また、そののちに、この近世哲学の思想が、現代思想や現代の文化状況とどのような連関を持つのかをさらに検討します。

  • ◆女性と生命倫理

    女性と生命倫理

    生命倫理が扱う領域の中でも生殖に関する問題領域を取り上げます。女性のライフ・サイクルにおいて大きな問題である生殖ならびにそれをめぐる社会や自己の課題を、現代科学の知見を参照しながら議論していきます。

主な演習授業

東京女子大学では、特色ある多彩な演習授業を1年次より履修します。
少人数クラスを基本とし、討論や研究発表を行う演習形式の授業を通して、異なる意見と向き合い、協働して問題解決に当たるなど、自ら学び考える力を養います。

2020年度
卒業論文題目より

  • 〈AI美空ひばり〉は誰か
  • 人はなぜおしゃれをするのか —衣服と化粧に関する哲学的考察—
  • 動物の権利をめぐる哲学的考察 —動物実験をもとに—
  • 自由意志と決定論
  • 日本の女性のジェンダー的諸問題についての哲学的検討
  • 観念論的立場から考える存在論 —バークリー『人知原理論』より—
  • デューイの教育哲学から導く主権者教育の可能性
  • 崇高について —現代のアイドルをめぐる一考察—
  • ドビュッシー作品についての美学的考察 —オペラ『ペレアスとメリザンド』から見たドビュッシーの音楽—
  • ハンスリックの音楽論における「非美的なもの」 —なぜチャイコフスキー作曲「ヴァイオリン協奏曲ニ長調 作品35」を批判したのか—
  • 占いの哲学
  • 古代ローマ時代における倫理思想について —人間の生き方と幸福—
  • デジタルツイン
  • 九鬼周造の「いき」の概念における美学的考察

専任教員

資格・進路

  • 取得可能な資格

    哲学専攻の学生は、所定の課程を修了することで、以下の資格を取得できます。

    • 教育職員免許状(一種免許)

      中学校(社会・宗教)
      高等学校(地理歴史・公民・宗教)

    • 学芸員

  • 卒業後の進路

    • 業界

      マスコミ / 旅行・ホテル / 非営利団体 / IT / メーカー など

    • 進路先

      毎日新聞社 / 星野リゾートマネジメント / 日本学生支援機構 / NTTコムウェア / TDK など

哲学専攻の
先輩の声