人文学科
哲学専攻
変わりゆく世界で豊かに生きるための教養と、問題の本質を見抜く力を磨く
愛とは何なのか、善悪の基準はどこにあるのか、美や芸術は人間に何をもたらすのか……。私たちは生きていく中で、さまざまな疑問を抱きます。このような問いに多様な学びの分野からアプローチするのが、哲学専攻の学びです。先人たちの学びの過程をたどりながら、自らの考えを深めていくことで、社会に通じる知識と実践力はもちろん、人間として真に美しく豊かに生きるための教養(リベラルアーツ)と、問題の本質を見抜く知性・感性を磨きます。
学びのポイント
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01
普遍的な問題はもちろん、現代社会のさまざまな課題も研究のテーマに
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02
哲学思考の伝統に、最先端の科学や芸術の視点を取り込む
専門分野
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- 哲学
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人間が生きていく過程で関わる物事の根源や原理を理性によって求める。
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- 倫理学
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現代の課題も扱いながら、幸福や平等など、生き方の道徳的・倫理的な側面を考察する。
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- 美学
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感性的な力を軸とする領域における、美的なものや芸術などの存在とその意義を考察する。
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- キリスト教学
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聖書、思想、歴史の観点からキリスト教思想を体系的に学び、現代の宗教や社会などとの関わりを考える。
カリキュラム
4年間のカリキュラム概要
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1年次
哲学の全体像をつかみ、関心の幅を広げ、哲学的な問いに向き合っていく姿勢を養います。
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2年次
概論系の科目、哲学史・思想史で基礎的な力をつけていきます。
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3年次
2年間の自身の学びを人文学全体の観点から改めて振り返るとともに、最も関心の強い専門分野に即して、より本格的な専門の学びとその実践を修得します。
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4年次
専門領域において主体的に研究テーマを定め、教員の指導のもと、仲間と議論し合い切磋琢磨しながら、これまでの学びの集大成として卒業論文に臨みます。
PICK UP授業
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- 哲学の基本問題
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「哲学とは何か」、「哲学的に考えるとはどういうことか」といった哲学の基本を学びます。自分自身で物事をじっくりと考えるトレーニングとして、受講生には常に問いについての反応や討論が求められます。
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- 倫理学概論
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主に行為や価値に関わる倫理的な問題を取り上げ、人間がどのように自己を見いだし、社会を築いているかを考察。古今のさまざまな哲学・倫理思想や、隣接する他の学問を手がかりに、多面的に思考します。
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- 美学概論
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芸術と美的なものをめぐる基礎概念(「美的なもの」「批評」「作品」など)やトピック(「醜いものや怖いものがなぜ芸術になり得るのか?」「素人は本当に芸術を評価できないか?」など)を、実例に即して学びます。
2023年度
卒業論文題目より- 正義について考える
- 「推す」とはどういうことか
- 人間は生まれてこないほうが良かったのか
- 他者理解とは何か
- 九鬼周造における個への愛について
- 現象学の視点で考察する母性と父性
- フェルメールの絵画と女性表現:その独自の美しさについて
- 文字に関する美学的考察:18世紀フランスのヒエログリフ論に着目して
- グリューネヴァルト『イーゼンハイムの祭壇画』についての美学的考察:ユイスマンスの批評に着目して
専任教員
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- 教授 大谷 弘
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ウィトゲンシュタイン / メタ哲学 / 常識
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- 教授 榊原 哲也
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現象学 / 自己と他者 / ケア
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- 教授 馬場 朗
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美的なもの / 芸術 / アート / ルソーを中心とする西洋近代の美学と哲学 / 言語やコミュニケーションの美的起源 / 美的なものにおける感性と感情そして時間 / 芸術倫理 / 芸術と政治 / 生きることそして生命の美学 / 美的なものの味わい / いわく言い難いものの論理 / 自然と人為の錯綜と美的なもの
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- 教授 山田 有希子
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ドイツ観念論 / 近世哲学 / 生命倫理学 / 死生学
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- 准教授 五十嵐 成見※
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ラインホールド・ニーバー思想/北欧社会とキリスト教
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- 教授 遠藤 勝信
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ヨハネ文書 / ヨハネ黙示禄 / ギリシア語 / 文学批評
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- 教授 佐野 正子※
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ピューリタニズム / 自由の思想 / 女子高等教育
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- 教授 中内 潔※
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パイプオルガン / 宗教音楽・宗教声楽曲
資格・進路
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卒業後の進路